受難後4日目
10月31日 午後
●ご本人の某記念日なので、デパートで「食えそうなお菓子」を見つくろって持っていく。
ちいさな「ずんだもち」。
それと
北菓楼の「ピスコット」。しけって根性のあるシュークリームみたいなナニカ。
しかし、この北菓楼の「ピスコット」、患者も自分もなんとかおいしくいただいたけれど、うまいのはうまいんだけど、むちゃむちゃ食いづらかった。

「もちもちの皮をちぎって、中のクリームを付けてお召し上がり・・・」 手ぇべったべた! そういう食い方を強いるより、クリーム入りのカップと別添えの小切りの焼き菓子をつけてくれるほうが、なんぼかインデナイカおい。
●ちょっと本人、楽天的すぎる見解を放つことがあるので少々びびる。
「家帰ったらケンケンで2階を上がり降りする」とか言い出すし。
てめ、健常者でも昇降がおっかなく感じるウチの階段なめんなよ!

●3年前拝読して、たいへん勉強になった失語症の本を、図書館から借りて病室に置いてきた。
『失語症のすべてがわかる本』 テキカク。 わかりやすい。 絵がたいへんストレートで適切。 必要十分。
本人も、この本はイイ、と喜んでいた。
しかし、まさか実際にこの本にお世話になるトワ。

まあ、みなさんも万一のことを考えて、いろんな「非常事態」の入門書を読んでおいて下さい。

【rt-PA】

初日に少し言及した「新薬」
rt-PAについて記しておく。
数年前、「脳梗塞発症後、3時間以内に投与すると、血栓を溶かす効果を発揮する」
【rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法】(血栓溶解療法)
が、全国の「10カ所の病院」でだけ、治療に使うことができるよう解禁になった。その際、「その病院に運ばれるか否かで生死の運命が分かれてしまう!!」という問題の立て方で某報道番組が特集をした。それを見た記憶が自分には強く残っていた。(脳梗塞旦那もいっしょに見ていたはずなんだが、本人は完全に忘れている)
全国10カ所だけ、の状態は2005年から去年2008年までだったらしい。
その後は、その3年の間に蓄積されたデータを元に、多くの病院で使用されるようになっている、のかな。
うーん、検索で出てくる書類の中には、問題の箇所が主幹動脈の場合にはrt-PAよりは局所線溶療法のほうがインデナイカイと指摘しているものもある。
まあ、いまさらこの段階になって後悔してもしかたないのだが、rt-PA施療の際に「rt-PAをする・しない、以外のほかの選択肢」は紹介されなかったし、ま、いまさらどうこう言ってもあの火急の状況下では、しかたない、しかたない。

【顔面用の神経】

●前回言及した
「顔面神経と、脳・中枢からの経路の関係が、ふしぎ〜ぃ」については、
@shokou5 さんや
@Satoyo314 さんからご教示いただきました。
顔の上半分と下半分とかで、いろいろ神経の経路が違っているのだそうです。へぇ〜へぇ〜へぇ〜
●で、本人は、顔の右下半分が、舌の右半分含めて、自力では動かせない麻痺状態にある。
食事をするときも、鏡とにらめっこしながらこぼさないように奮闘しているらしい。
それでも、面白いことに、はたから見ていると、
しゃべる、食べる、愛想笑いをする
ときには右の口角はろくに動かないのに、

マジウケして笑う
ときには、きれいな笑顔で右の口角が上がる!

これはなんだろう!?
口角を上げる筋肉は、頬の下半分ではなく顔の上部から来ているから?
いや、それだったら「愛想笑い」でも口角が上がりそうなもんだ。
これは・・・随意筋と不随意筋の違い?
顔面の不随意筋ってあるのか。あるよな、そういえば。
表情研究の大家
ポール・エクマン などは、かねてより「表情の随意運動/不随意運動をチェックするだけで、ウソをついているかどうかを判別できる」と指摘している。
純粋に感情によって衝動的に動く表情筋と、感情表情っぽく顔の筋肉を動かしてわざと作る表情は、全く同じにはできないのだと。
そうか。 自分は、その随意/不随意の劇的な現れを、旦那の顔の右半分に見ているのか。
...
以下つづき...