[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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CMの覚えが悪くなるのはどんなとき

カテゴリ[科学に佇む2007年] 2007/11/08
 各所で話題になっているこのなさけな〜い調査結果。
2007/11 【日本語記事】asahi.com:「正解はCMのあと」は逆効果 視聴者86%「不愉快」
http://www.asahi.com/culture/tv_radio/TKY200711060131.html
日本と欧米のテレビ番組の「山場CM」を比率。
日本の40%に対し米国は14%で、法律規制下の英国は6%、フランスにいたってはゼロ。
話の流れが落ち着いたところで出る「一段落CM」と比較すると、山場CMが「商品を買いたくない」で3.8倍、「商品を覚えていない」も2倍。

・そんな基本的な効果の有無も調査されていなかったのかい!
・視聴率に依存しすぎで、スポンサーは「効果」について無知だったのかい!

●右画
 「次はどうなるんだろう想像」が頭の中を占めてしまう上に、「ここではさむんかい!」不快感情でげっそりしてしまう。そんな状態では、見たCMに不快感は埋め込まれるわ、想像で忙しくてCMを記憶していられないわ。
 これは視聴率で金だけ出させて実際はCM効果(広告料のコストパフォーマンス)を下げる、スポンサー様をないがしろにしてくれる番組構成と考えていいのかな。

 「番組を盛り上げる効果ですのでなんぼかご寛恕を」みたいなコメントを放送側でなさっていたりするけれども、これはスポンサー側にもそのように言っていられるのか。(さすがというか、テレビ東京のコメントが一番痛いんでないかいase

 もしかして、いまだにCM効果を計る基準が「視聴率」だけという時代錯誤な状態でいるのかな。


 「山場CM」問題に近いところでは、前から「お色気エロエロシーン」や「暴力、グロシーン」は「CMの印象が薄くなり覚えてもらえなくなる」と指摘されていて

... 以下つづき...

〓〓〓 EP 〓〓〓

→ 『 エロと暴力はCMの敵 』
記憶の金縛り
 衝撃的な情報(エログロ)が入るとほかの情報処理ができなくなる
 セクシーなシーンや暴力的な番組は、コマーシャルの記憶率が低い

 ひところに比べて「エロ、暴力」が減ったのは、この報告を受けてのことだったのであればまだいいのだけれど、そうではなく、単に教育・道徳観点からのツッコミを受けて萎縮しただけだったりするのかな。

●右画
他のことで忙しい状態に脳がおかれる(気が散る/気が逸らされる)と、CMを見せても覚えてもらえない。
直接関係がなくても、その時に感じている感情が、見たものに刷り込まれる。


 とすると、エロシーンのあとに放送される商品にはエロいイメージが、暴力・グロシーンで放送されるCMには「不快感/嫌悪感/攻撃性」が印象として刷り込まれうる可能性。

 話は不快や嫌悪感だけにとどまらない。
 「視聴者の脳を感情的に占拠してしまう」という点では、「大感動でナミダ超うるうる」の名作番組でも、「盛り上がりすぎの大白熱討論番組」でも、CM投下は他のシーンより効果が期待できない、という結果になりうる。
 CM枠を売る側は、時間帯や視聴率だけで広告料を設定して売ってしまうのだろうけれど、大手スポンサーが「CMの記憶効率を調べる」ことに目覚めた場合、番組制作側の「CMのあとも見ていただく努力については度を超さない限りは許していただきたい」と弁明してしまうような姿勢に対しては、深い猛省が促されるようになっていくかもしれない。

 最近たまに見る、大手スポンサーが2時間特番を仕立てて「番組の一部のように溶け込んだCMを織り込む」手法は、けっこう記憶効果・印象効果がコストパフォーマンス大なのかもしれない。

 「宣伝効率の先鋭化」の結果が、「CMを入れるタイミングは、視聴者が感情的に『ややポジティブ』である程度の展開の時に自然に織り込まれる」という、今のありようからすればかな〜り想像しづらい番組構成がふつうになっていくのかどうかは、これから先のお楽しみ。

 脳と広告、脳と消費者行動の関係についての研究ご紹介はこちら。
 → 経済・消費行動特集

こんな本が出ていたんで、近日中に目を通しておこうかな。

◆左表紙

 『脳科学から広告・ブランド論を考察する』
 山田理英 (著)
 評言社 (2007/02)


〓〓〓 EP 〓〓〓

追記:その後。上掲の本を読んでみたが、スゴかった。achar2
 → 『脳科学から広告・ブランド論にリベンジ』



メタル


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