[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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男?女?先生の性別と、生徒の成績

カテゴリ[科学に佇む2007年] 2007/09/04
国語の読みが苦手な男の子は、女の先生に教えてもらうと良く伸びる
2007/08 EurekAlert Struggling male readers respond better to female teachers
boys develop higher positive self-perceptions as readers when they worked with female research assistants
 男の子の「読み」成績が落ちてきているのは、低学年の担任に男の先生が少なくなっているからではないかとカナダで問題になっているのだが、この研究は「ちゃうんちゃう、男の先生を増やしても効果はないかもよ」とアピールするものである。


 ちょっとタイムリーに書けなかったけれど、過日流れたこの報は日本でもちょぼちょぼ騒がれていたようなので、関係するメモを置いておこうかな。
 男の子には、女の先生がいいのか?

 言語習得に関しては女性のほうが察知力が高いからかなとか、女性のほうが、男子のself-esteemを損なわないので学習が進みやすいのかな、とか、いろいろ妄想コジツケはできてしまうけれど、でも、上の報から「ぢゃあ先生は女がいいね!」と短絡してしまったらまずいのですよね。chitchit
 これ。
  ↓
教師の性別が学習に影響する場合
 男の子は、男の先生から多くを学ぶ
 女の子は、女性から学ぶと成績アップ
2006/08 Discovery Study: Teacher's Gender Affects Learning

●右画
 ぢゃあ、男の子には男の先生のほうがいいのか?

 でも、冒頭の記事に戻るなら、「欧米の言語における読み方の習得」に関しては、男の子には女の先生。
 科目によって、適不適がありうるのですね。

 女子は、その場に男子もしくは男性がいると、暗示によって「数学の」成績が下がることがあるのです。
  リンク 『数学の才能は女にもたっぷり』
 男子は、男ができて当然な科目、例えば体育や数学は、男の先生の元で伸びやすい気配なのです。

 「なんもかんも平均してしまった結果」から見ると、男には男の先生、になるし、科目を限ると、また女先生・男先生それぞれに適不適の「傾向がありそう」なデータも出てくる。
 それはいい、ただの平均ですからね。
 でも、問題は、それをもとにして何かを決めるときに発生する。

 国語は女先生、体育は男先生、と決めつけて済ませてしまっていいのかな?

 音楽は女先生、数学は男先生、などと決めつけて済ませてしまうと、これはまずいかもしれないのです。

... 以下つづき...

〓〓〓 EP 〓〓〓

オリガミつきの先生が教えるほうがよく学ぶ
2004/03 EurekAlert Kids learn more from nationally certified teachers, study shows

先生が悪いから伸びないんじゃないか?
 低学年の成績は、先生のできしだい
2005/09 EurekAlert Teacher quality important for at-risk children


 「平均」した性差以上に、個人差のほうがでかいものなのです。
 先生個人の資質を見るのをめんどくさがって、「男の先生は」「女の先生は」と手を抜いて考えてしまうと、それは「性差別」に堕してしまうのです。
 程度や加減を考えんと、先生個人のウマイ下手を見ないと、やっぱあかんでしょう、みたいなね。
 当然といえば当然なのですが、「制度」を決めるときのような、個人ではない十把一絡げの話をするときに、こう、なんというか短絡した差別がまぎれこみやすいので、ase2なんですよね。

〓〓〓 EP 〓〓〓

 ほか、教師さんがたに関する過去記事をいくつか並べておきます。

競争で成績を上げさせようとする先生、学級を崩壊させかねない
 競争させ、できる子できない子をはっきりさせると子供の暴力行動が引き起こされる
 各自のレベルで間違いから学ぶよう導く教室なら大丈夫
2002/06 AlphaGalileo Children and disruptive behaviour

先生の教え方と先生の性格の関係
 協力的で問題解決が上手な先生は、独演会よりグループ学習を好みます
 一方的な独演講義は、情報伝達の効率はよいけれど、実際の学習としては改善の余地あり
2002/12 Penn State University Professors Choose Teaching Methods Similar To Their Personalities


ひとつ、気をつけたいのは、先生が左右するのは「成績だけではない」ということ。
生徒の「偏見」や「いじめ行動」、さらには世界観まで、先生によって形成されたりします。
「偏見がない先生か」この点も、先生の資質にこだわるむきは、参照なされたく。
生徒をいぢめたことがある小学校の先生は半数近いわけで(アメリカ)
2006/06 EurekAlert Nearly half of elementary school teachers admit to bullying

生徒の先入観は先生が作ります
 児童のグループ分けと教師の態度の影響実験
2001/07 Center for the Advancement of Health Teachers Influence Students' Formation of Prejudiced Beliefs

同性愛差別を解消するには先生から
2005/04 EurekAlert Onus is on educators to protect students from anti-gay bullying

2006/09 【日本語記事】 Science日本版 人種、ステレオタイプ、そして学校の成績
Race, Stereotypes, and School Performance 成績不信を招く偏見・差別・思い込み
2006/08 EurekAlert Racial achievement gap narrowed by sterotype stress reducers, says Colorado U. professor

幼いときに偏見はいけないよと教えれば、偏見を慎む良い子に育ちます
2005/03 EurekAlert Tell children racial prejudice is wrong: They'll be less likely to be prejudiced



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 『フィンランドのジェンダー・セクシュアリティと教育』  橋本 紀子 (著)  明石書店 (2006/12)
 『ジェンダーフリー・性教育バッシング ここが知りたい50のQ&A』 浅井春夫, 橋本紀子, 北村邦夫, 村瀬幸浩 (著)  大月書店 (2003/12)
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