2007/03 BBC News Semi-identical twins discovered
半同一の双子発見
現時点では世界で初めての、特殊な一卵性双生児、「準同一」双子の例
母方の遺伝子は同一だが、父方の遺伝子が半々。
おそらく、一つの卵子に二つの精子が授精してしまい、できた胚がのちに二人に分かれたわけで
2007/03 news@nature.com 'Semi-identical' twins discovered
Hermaphrodite reveals previously unknown type of twinning.
2007/03 【日本語記事】goo/共同通信 1つの卵子に2つの精子 世界で初の報告例
この記事を目にした当初は「キメラの双子?」とやや混乱してしまった。
昨日「マーモセットのキメラ兄弟」、去年と今年1月に「人間キメラ」の話があったりしたもので。
まあ、実際「キメラの双子」なんだけれども。
「準一卵性双生児」。
今回のケースは、双子の片方に染色体異常があったために「詳しい検査」をして初めて事態が明らかになった。
人間キメラも、詳しい検査をしないとわからない、本人知らぬまま一生を終える可能性もあるわけで。
"semi-identical" twins「準一卵性双生児」(共同通信の表現)は、上の記事にあるとおり、
・正しく両親の子である。
・一卵性(遺伝子同じ)でも、二卵性(兄弟程度の遺伝子差あり)でもない。
微妙に、従来の概念でいう一卵性とは性質の異なる一卵性なわけで(??)、これ厳密な遺伝子検査をしない限り、世の中一般の二卵性と思われている双子さんの中にも「準一卵性双生児」さんはいらっしゃる可能性が。
「準一卵性双生児」。
ここからシミュレーション(妄想?)を広げていくと、理論的には「父さん二人ぶんの遺伝子を持つ双子」も、ありえる。
・一つの卵子に「二人の男の」精子が授精してしまい、
できた胚がのちに二人に分かれて「準一卵性双生児」に…
父方の遺伝子二人ぶんが、ミックスされて双子に伝わる。
... 以下つづき...

もとより一人の父さんの場合でも
・一人の父さんの精子二つが一つの卵子に同時に授精して(めったにない)
・それが障害を起こさない組み合わせで(たいがい成長せずに流産)
・うまいこと2個の胚に分かれて…
というハードルをくぐり抜けてこないとありえない「準一卵性双生児」。ハードルの高さから、研究者側は「世界で唯一の例ではないか」と推察している。
異なる男性二人の精子であれば、ことさらに
・同時に二人ぶんの授精ってありえるのか
・他人の精子の遺伝子混ぜて無事に育ちうるのか
よけいハードルが高くなる。
実現性は薄い。でも、あ り え る。
そこに醍醐味がある。
もひとつシミュレーション(妄想?)を進めると、
・父方の遺伝子二人ぶんが、ミックスされた「準一卵性双生児」である場合、
「父権は誰に」。
「正しく診断されえるのか、浮気相手の一人ぶんと誤認されないか」。
・我が子の4分の一が、夫婦以外の遺伝子であった場合、
「父は双子を我が子とみなし続けられるのか」。
「母親の立場は」。
似た例で、
・母親の遺伝子と、父親の遺伝子と、他人のミトコンドリア遺伝子
三人ぶんの遺伝子を引き継いだお子さんは、生殖技術によってすでにこの世に生まれている。
また、不妊治療の人工授精の際に、入れるべきではない精子が混じる事故、というケースもあったと思う。
あなたは我が子、自分は誰。
我々のアイデンティティや血縁の関係性は「〜〜がありえないこと」を前提に、社会的に構築されてきた。
既存の法律は、技術の発展によって明らかになっていく生物学的実態や、生物学的にありえる可能性に、対応しきるようにはできていない。
そこに、問題提起という物語を編む余地が、その醍醐味があったりする。

ふだんは報道直後の延髄反射のような泥縄はあまり書かないので(あわてて書きました)へまやっているかもしれません、なんぞ誤認が混じっているようであればご指摘下さいませ。

![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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