「ムラージュ」。
昔、カラー写真が普及していない頃、「病態」や「怪我」の実例を伝えるためにこさえられた、めっさ生々しくもリアルな、医学教材の模型。
痛々しくも精巧な、蝋細工・蝋人形。
これ北大博物館の展示ラインアップに新たに加わったと聞いて、見に行かねばと思いつつ延び延びで。
ようやく見ることができました。

すごいです。
すばらしいです。
みごとな技量が、数十年経った今も、みずみずしく傷みを伝えてきます。
あまりの素晴らしさに「見かねる、耐えられない」閲覧者もいらっしゃいますでしょうし、ここには小さな画像だけ載せておきます。


... 以下つづき...

病態を伝えるには、百聞は一見にしかず、しかも「絵」をしのいで余りある、リアル蝋細工。
面白いです。コンセプトも、用途も、作成する技量も、そして表現された症状も。
18世紀西欧の「機械論」や動物実験が思い起こされて興味津々。
北大の品は、大正時代から昭和30年代にかけて制作された皮膚科用のもの。
そのほとんどは、著名な芸術家・南條義雄氏の手による作品だそうです。
(「南條義雄」で検索してヒットゼロ。ウェブってほんと薄っぺらだ…)
…しかし、これ本物の患者さんの体から、型を採っているんですよね。
天然痘、腫瘍、びらん、水疱… 痛々しさ満点の患部にギプスして、採った型にロウを入れて、作る。
患者さんにもかなりな負担だったろうに、採取側にも感染の危険があったろうに、ものすごい頭下がります。

実物をご覧になりたければ、北大の博物館3階に常設展示されています。入館無料。
「ムラージュ(ロウ製皮膚病型模型)の歴史−北大皮膚科所蔵の300点を一般公開」 ムラージュの展示は名古屋や東京にもあるようです。
生き写しの模型 ムラージュ 名古屋大学博物館
東京大学総合研究博物館 デジタルミュージアム展 吉見俊哉さんがシリーズ「学問のアルケオロジー」の資料としてムラージュ画像を置いています。
博覧会と列品の思想 
北大のムラージュ、大きい画像は楽屋のほうに少し載せて置きました。

![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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