[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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生き写しの傷病模型「ムラージュ」

カテゴリ[科学に佇む2007年] 2007/02/26
 すみません、グロ注意エントリです。

 「ムラージュ」。
 昔、カラー写真が普及していない頃、「病態」や「怪我」の実例を伝えるためにこさえられた、めっさ生々しくもリアルな、医学教材の模型。
 痛々しくも精巧な、蝋細工・蝋人形。

 これ北大博物館の展示ラインアップに新たに加わったと聞いて、見に行かねばと思いつつ延び延びで。
 ようやく見ることができました。

fc2画

 すごいです。
 すばらしいです。
 みごとな技量が、数十年経った今も、みずみずしく傷みを伝えてきます。

 あまりの素晴らしさに「見かねる、耐えられない」閲覧者もいらっしゃいますでしょうし、ここには小さな画像だけ載せておきます。

fc2画fc2画


... 以下つづき...

〓〓〓 EP 〓〓〓

 ムラージュの歴史は、西欧では16〜18世紀に端緒があり、19世紀に最盛期を迎えたとのこと。
 病態を伝えるには、百聞は一見にしかず、しかも「絵」をしのいで余りある、リアル蝋細工。
 面白いです。コンセプトも、用途も、作成する技量も、そして表現された症状も。
 18世紀西欧の「機械論」や動物実験が思い起こされて興味津々。
   → 『ダーウィン前夜のビジュアル科学史と日本』

 北大の品は、大正時代から昭和30年代にかけて制作された皮膚科用のもの。
 そのほとんどは、著名な芸術家・南條義雄氏の手による作品だそうです。
  (「南條義雄」で検索してヒットゼロ。ウェブってほんと薄っぺらだ…)
 …しかし、これ本物の患者さんの体から、型を採っているんですよね。
 天然痘、腫瘍、びらん、水疱… 痛々しさ満点の患部にギプスして、採った型にロウを入れて、作る。
 患者さんにもかなりな負担だったろうに、採取側にも感染の危険があったろうに、ものすごい頭下がります。

●●●小玉7●●●

 実物をご覧になりたければ、北大の博物館3階に常設展示されています。入館無料。
   ●ネット 「ムラージュ(ロウ製皮膚病型模型)の歴史−北大皮膚科所蔵の300点を一般公開」

 ムラージュの展示は名古屋や東京にもあるようです。
   ●ネット 生き写しの模型 ムラージュ 名古屋大学博物館
   ●ネット 東京大学総合研究博物館 デジタルミュージアム展

 吉見俊哉さんがシリーズ「学問のアルケオロジー」の資料としてムラージュ画像を置いています。
  ●ネット 博覧会と列品の思想

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 北大のムラージュ、大きい画像は楽屋のほうに少し載せて置きました。
  → 『グロ注意・蝋細工模型「ムラージュ」』





メタル


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* * *

→ 上掲のお話についてのコメント

1434 #- コメントアンカー ぬ さんのコメント 【2008/08/26】

私も見てきました。造る人も凄いが、協力貢献した患者も凄いと思いました。現代のデジタルカメラでも2次元。やはり立体の迫力は違います。とってもわかりやすく確実に伝わります。是非見に行くことお勧めします。

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