【予防はオトク:うつ病を出さない会社は勝ち組】世の中の一部には、うつは「負けた人間がかかる病気」だという認識があったりする。
違う。
人間を壊すような職場や環境をこしらえている人間が、悪者なのであって、人材を伸ばせない周囲が悪いのであって。
世の中の一部には、うつ病になるような社員はダメ社員だという誤解があったりする。
違う。
社員がうつ病になるにまかせているような会社が、実際は損こいているダメ会社なんですよ。
きっちり会社のほうからうつ病対策をなさるほうが、結果的にオトクですよ
2006/12 EurekAlert Enhanced depression care may be cost-effective for employers
うつ病対策の強化は、雇主にとって経済的
追加のうつ病スクリーニングと治療を提供したら、5年にわたって1,000人の労働者につき30万円節約できました
金以上に心に良いことは申すまでもございません
2006/12 EurekAlert Benefits to employers outweigh enhanced depression-care costs
従業員の心の状態をチェックして、電話カウンセリングなどの手当を用意
長期の鬱病管理は経済的にグー
うつ病の治療はどんどん進歩して効果的になってきているし、お安くもなってます
2005/01 Medical News Today Long-Term Depression Management is Cost-Effective, Study Shows
従業員のうつ病対策をすれば企業の生産性が上がります
じゅうぶんなうつ病ケアで、病欠日数が減らせます
2004/11 Medical News Today Depression Treatment Boosts Employee Productivity
2004/11 EurekAlert Depression treatment boosts employee productivity
うつ病だけでなく、躁病のほうにもご用心
2006/09 EurekAlert Bipolar disorder exacts twice depression's toll in workplace
うつ病よりは例が少ないけれど、双極性障害に見舞われると病欠がうつ病の二倍長引くっぽい
経費削減にリストラをした日には、残った社員のうつ病リスクがアップして、よけい精神障害のコストがかさんだりするという悪循環。
リストラを断行した企業、リストラされなかった社員にもそーとーなストレス
男は抗うつ剤を、女は抗不安薬を求める傾向
2007/01 BBC News Downsizing survivors 'depressed'
社員の精神保健について配慮をしていないと、その会社は内外から「精神病についての理解ができていない」とみなされてしまいかねない。
「偏見はないよ」と示せていないわけだから、実際には偏見のない上司たちがそろっていたとしても、
・精神病だとみなされるとクビになるのではないか
と従業員がおびえたあげくに
・隠す → よけい対策ができず → 最悪の状況が忍び寄る
診断をする側も、「病名を書かないで」「まともに診断を出したらやばいんじゃないか」てなジレンマに陥った末に、会社側に正しく状況を伝えることができなくなっていたり。

2005/05 【日本語記事】朝日新聞 うつ病の診断書、「表現弱める」医師9割 復職に配慮
... 以下つづき...


【「うつ」からの社会復帰】うつ病で失職させるのは、たいへんまずい。
うつ病になった者を失業させてしまったら、それこそイコール自殺に直結しかねない。
うつ病に倒れた社員の復職を支えれば、
・命を救える
・社員みなが精神保健についての知識を深めることができる
(うつ病に対する偏見が解消され、自分から進んで適切な予防ができるようになる)
・会社の財産である業務経験者を失うことを防げる
(経験不要な職場なんですか?)
・病気になったらクビなのか!という不適切なストレスの発生を排除できる
(おびえでストレスアップ、よけい症状悪化…)

岩波アクティブ新書
『「うつ」からの社会復帰ガイド』
うつ・気分障害協会編
岩波書店 740円 2004/06
[ Amazon ] [bk1]
数多くの実例の蓄積と実践をこなし、現場を踏んだ経験の上で語られる、社会復帰ガイド。
著者はうつ病からの復帰を支える「チームケア」の従事者。
心構え、できること、なすべきこと、使える機関、ひととおり把握できるし情報もじゅうぶん。
この小冊子ひとつあれば、家庭のリスクも会社のコストも格段に減らせるだろう。
安価で手軽。
これ一冊あるだけで、会社と職場の人間が救えるなら、とんでもなくコストパフォーマンスが良い一冊。
復職するときに無理をするのは禁物。
前向きに状況をとらえるためのコツも要領よく。
ケースバイケースでそれぞれどんな機関に相談すればいいか、どんな制度が支えになってくれるのか、「社会資源の使い方」一覧が示してあったりして、たいへん便利。
・精神保健福祉センター
・勤労者メンタルヘルスセンター
・ メンタルヘルス・ナビ
・いのちの電話
・うつ病患者の家族を支える家族会
・ メンタルヘルス・アイ
・産業カウンセラー協会
・産業保健推進センター ……
うつ病のチームケアは、高齢の大人において自殺念慮を減らす
2006/09 EurekAlert Team depression care reduces suicidal thoughts in older adults
2006/05 【日本語記事】読売新聞 うつ病回復しても、復職前に疑似仕事 診療所でリハビリ

【男は負けて勝て】世の中の一部では、負けを認めたら負けだ、という迷信があったりする。
「負けを認めたくない」から、よけいに孤立を深めてしまう。
違う。
窮状を認めて、周囲にSOSを出せる人間のほうが、「救われる」。
負けるが勝ち。
2006/08 【日本語記事】朝日新聞 抑うつ度高い男性会社員ほど受診に消極的 600人調査
2006/09 【日本語記事】毎日新聞 うつ病:適切な治療を受けているのは1/4 学会、研修の実施検討
クビになったとき、左遷されたとき、肩書きを失ったとき…
女の4倍うつ病に陥る男たち
2005/09 EurekAlert Downward mobility quadruples risk of depression in men, but not women
2005/09 EurekAlert Men who lose social status much more likely to suffer depression than women
ここで気をつけたいのが、「うつの男はおとなしくない」ことがある点。
ふさぎこんでむっつり、しんどそう、とかじゃなくて「荒れる」。

荒れる。 殴る。 飲む、うつ、かう。
それが、実はうつの症状だったりしてしまうことがある。
男はうつ病を認めたがらず病膏肓(やまいこうもう)に入りがち
男のうつ病はふさぎ込みではなく、家庭内暴力や暴飲暴食という形をとることが少なくない
男はうつ病になると、女より4倍も自殺しやすい
うつ病は気のせいだと思いたがる男たち
男はうつになってもなかなか治療に行きたがらない
女性のほうがうつ病という病気についてよく理解している
2004/02 『あなたは気づけるか? 男はうつ病で酒や暴力に』
男は、「気づいてくれる女」がいれば助かるのかもしれない。
女は、「気づいてくれない男」のもとではどうすればいいのか。
2006/09 【日本語記事】All About 彼が「うつ」になったら、どうすればいい?
2006/02 【日本語記事】読売新聞 うつ病早めにチェック!

【ストレス以外の原因】うつ(気分障害)は環境(仕事や人間関係含む)が原因だけではない。
ホルモンの不調や、体内の異常によっても引き起こされる。
「うつになるような環境にいたのか!」と勝手に思い込むのもまた失礼。
頸動脈狭窄症が原因でうつ病になる場合
2006/07 EurekAlert Carotid stenting the new anti-depressant?
脳しんとうで生じる気分障害
2004/04 EurekAlert Concussion causes emotional disturbances, say researchers
頭の負傷、一年以内に鬱病になる率を高める
2004/01 EurekAlert Depression, other psychiatric illnesses common following traumatic brain injury
うつ病まがいの症状をもたらす「甲状腺機能低下」
2003/07 New York Times A Malady That Mimics Depression
ブタクサ花粉症、うつ症状を引き起こすかも
2002/09 Psychiatric News Volume 37 Number 18 Ragweed Allergy May Trigger Depression, Malaise
女性の慢性便秘はうつや不安症をともないやすい
2001/07 Yahoo! News Chronic Constipation Linked to Anxiety, Depression
2002/09 読売新聞 身体の病気とうつ病 多い併発、高い自殺リスク
職場のせいではない心の不調、体の病気が原因で起きるうつ病も、ふだんから雇用側が精神保健に配慮していれば、早期に発見、早期に治療ができる。

「概して、女性のほうがうつ病という病気についてよく理解しているっぽい」

では、「気づいてくれない男」のもとでは、女はどうすればいいのか。
女性がうつに陥った場合、理解してもらえるか。
適切なアドバイスは期待できるのか。
職場のストレスのみならず。
結婚して家庭に入るという環境の激変。
出産という心身ともに大きな負担を引き受けねばならない立場。
同僚を守る気があるのか。
家族を守る気があるのか。
「産後うつ病」という病名を聞いたことがあるか。
うつ病の直し方を知っているか。
うつ病の直し方を知っていると、会社のためになるということを知っているか。
人の救い方を知っているか。
![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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