
『マラリアと帝国 植民地医学と東アジアの広域秩序』
飯島渉著
東京大学出版会 (2005/06)
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・植民地医学とは:征服側が植民地統治の中で蓄積した医学の体系全般を指していう
・帝国医療とは:植民地支配者側の健康を守るために実践される、植民地社会文化への医療・衛生事業の介入
・台湾でのマラリア撲滅宣言は1965年11月
・中国でマラリア対策が急進したのは「アメリカが撒いた細菌兵器だ」という流言で愛国衛生運動が燃え上がったため
・日本の琵琶湖畔にはびこっていたマラリアは、占領軍の指導のおかげで根絶できた
マラリア。
医学がらみとはいえ、この本の主役はマラリアではなく、マラリア対策にまつわる行政や施策の史実とその見直しが主題。
・有病地への人間の進出や農作のための開発によって、マラリア流行が発生する。
・台湾や八重山のマラリア禍は、人間が招いた人災。典型的な「開発原病」。
この分野にうとい私はろくな「小賢しいこと」は書けない。
・沖縄戦前後、マラリア有病地へ強制疎開させられた八重山住民の半数以上が、マラリアに感染
・16884人中3674人もの死者を出す大惨事! 通称「戦争マラリア事件」
マラリアが蔓延(まんえん)する土地に押し込められたため、半数が感染、感染者の2割が死亡!
発病者の5人に一人死亡! 疎開移住者の10人に一人死亡!
学級でいえば、クラスの半分はマラリアにかかり、1クラスで3〜5人はお友だちがマラリアで死んでしまう!
... 以下つづき...

・戦前は、八重山ではマラリア対策のおかげでマラリアは一部地域に限定することができていた
・だのに、第二次大戦の強制疎開で、人々は「住めない危険な地域」に追いやられてしまった
これも、戦争犠牲者、だな。
誰が殺したのか。どの国が。

・1985年「沖縄戦強制疎開マラリア犠牲者援護会」結成
・補償要求運動の結果は、補償ではなく”マラリア慰籍事業”で手打ち、という政治的決着に
・1999年、八重山平和祈念館が開館
私はバカです。
全然知りませんでした。orz
終わらない戦争 強制疎開マラリア事件・補償問題から歴史改竄までの経過 〜HONDA,So
強制疎開 マラリアで亡くなった児童たちの慰霊碑 〜小筆栄二
八重山平和祈念館 〜八重山バリアフリーマップ
関連書を検索してみた。ううむ、気になる。

『沖縄・戦争マラリア事件 南の島の強制疎開』
毎日新聞特別報道部取材班 (著)
東方出版 (1994/06)
(身分を隠した残置工作員(スパイ)が暗躍して行われたマラリア感染地への島民まるごと強制疎開。)

『沖縄戦の記録 日本軍と戦争マラリア』
宮良作 (著)
新日本出版社 (2004/02)
(石垣島に駐屯した日本軍は波照間島の全住民を強制疎開させて牛・馬・豚など大量の家畜を強奪。多くの住民がマラリアに感染し命を落とした。)


・21世紀の今も、現地ではハマダラカがまだ健在。いつなんどきマラリアが再燃するやしれず。
ひえええ。
まして、地球温暖化とグローバル化でどんどん疫病分布がワヤになりつつある今日このごろ。

ブラジルのヤノマミ族にさしせまる全滅の危機
マラリアや河川盲目症が猛威をふるっている
老人に先立たれ、伝統文化も失われつつある
2001/02 NEW YORK TIMES With Controversy Swirling Around Them, Yanomami Have Other Worries
世界の死因ランキング 第10位 マラリア (2.1%)
2004/04 BBC News Over 1m killed on world's roads
大変です、マラリア禍を過小評価していました 地球温暖化で、もっとすごいことに
2005/03 BBC News Global toll of malaria 'doubled'
2005/03 BBC News Scientists issue malaria warning

![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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