1:発端 2006/12
(アポカリプトはジャレド・ダイヤモンドに影響を受けている)
2:本編 2007/01
(アポカリプトはマヤの歴史をねじまげている)
3:駄目押し 2007/01
(アポカリプトは人種差別映画である)
そしてこのエントリは4番目。
4:書籍資料 2007/01
(マヤの本当の姿とは)


「古代マヤ文明」
マイケル・D.コウ著
創元社 2003/04
(Michael Coe : The Maya, 1966〜1999原著第6版の翻訳)
[ Amazon ] [bk1]
イチオシ。
見た目難しそうな装丁だけれど、濃い、わかりやすい、読んで面白い。
近年の研究による知識の充実と変遷も読みとれて、すごい。
前世紀のマヤ本はあっさり使い物にならなくなるほど、どんどんマヤ知識は刷新されていってるんですね。


「図説 アステカ文明」
リチャード・F・タウンゼント
創元社 2004(The Aztecs 1992〜2000)
[ Amazon ] [bk1]
歴史、記録、文化、宗教、農耕…いろいろ網羅され詳しい。
スペイン人到着時に真っ向勝負したその経緯も、ほかの本と読み合わせると味わい深く。


「図説 古代マヤ文明」
寺崎秀一郎
河出書房新社 1999
[ Amazon ] [bk1]
コンパクト、手軽、写真美麗、ひととおり要点をカバー
トンデモ言説に対する釘刺しもあり、おすすめ。
[bk1]サイトでは「マヤ文明 マヤ人たちの残した歴史」の著者・山瀬暢士氏が好意的な書評を寄せている。
... 以下つづき...



「写真でわかる謎への旅 メキシコ/マヤ&アステカ」
土方美雄, 辻丸純一
雷鳥社 (2001/08)
[ Amazon ] [bk1]
大画面の写真が豊富で美麗。
文化についての要領よくまとまった解説もあり。
とっつきに便利。


「古代マヤ王歴代誌」
サイモン・マーティン, ニコライ・グルーベ (著)
創元社 (2002/03)
(CHRONICLE OF THE MAYA KINGS AND QUEENS / 2000)
[ Amazon ] [bk1]
「これを見ながら各地を観光すると味わい深いよ」みたいな。
いかんせん、各地数百年にわたるマヤ王は多すぎで、こんなにならべられても、ちょっと混乱するというか幻惑されるというか、把握しきるにはしんどいというか。
さすがにこの内容では、マニア向け、なのかな。
[bk1]サイトには「マヤ文明 マヤ人たちの残した歴史」の著者・山瀬暢士氏による書評あり。


「メキシコ歴史紀行 コンキスタ・征服の十字架」
阿部修二 (著)
明石書店 (2005/05)
[ Amazon ] [bk1]
征服者の足跡観光。歴史の悲惨と数奇をどうぞ。


「目で見る世界の国々 6 メキシコ」
R.F. ヘイル (著)
国土社 (1991/04)
[ Amazon ] [bk1]
小学5-6年生向け、社会科のご本、みたいな。
写真豊富、ルビつきの上、わかりやすい記述。 楽しい。


「マヤ学を学ぶ人のために」
八杉佳穂 (編集)
世界思想社 (2004/10)
[ Amazon ] [bk1]
マヤにゆかりのある日本の研究者たちが、それぞれの分野と研究について入門指南。
第1章 古代マヤ人の社会と文化一マヤ文明概観 猪俣健
第2章 生活を復元する一土器 佐藤悦夫
第3章 権力と経済のかたち一石器 青山和夫
第4章 ジャングルのなかの神殿ピラミッドー古代マヤ建築 中村誠一
第5章 マヤ人は何をしるしたか一マヤ文字 八杉佳穂
第6章 究極の新石器時代の都市文明マヤの技術と科学 青山和夫
第7章 スペインのくびきのもとに一マヤ人の植民地時代 大越翼
第8章 文化を受け継ぐ一マヤ民族学への誘い 落合一泰
第9章 未来の宇宙につながる身体マヤ医学の文化人類学 池田光穂
第10章 ことばの研究一マヤ諸語の特徴 八杉佳穂
第11章 世界の始まりと双子の英雄マヤの神話・伝承 杓谷茂樹
包括的、とまでは行かないけれど、それぞれのバリエーションあふれる切り口を広く浅くかいま見るのに便利です。


「メキシコを知るための60章」
吉田栄人 (編集)
明石書店 (2005/02)
[ Amazon ] [bk1]

「グアテマラを知るための65章」
桜井三枝子 (編集)
明石書店 (2006/09)
[ Amazon ] [bk1]
歴史から、文化から、今の社会情勢から経済から将来まで、多角的に見渡せ要点を把握できる、とても使えるシリーズ。
すこぶるオススメ。



「メキシコから世界が見える」 (新書)
山本純一 (著)
集英社 (2004/02)
[ Amazon ] [bk1]
今のメキシコの街の暮らし、そしてサパティスタの僻地の暮らしを併置し、経済と社会情勢を鍵に、メキシコ世界とそこに暮らす人々の思いをかいま見せてくれる。
コンパクトでコストパフォーマンスも良。


「メキシコ多文化 思索の旅」
高山智博 (著)
山川出版社 (2003/07)
[ Amazon ] [bk1]
80年代から今世紀に至るまでの、メキシコ社会の各面についての濃いエッセイを収録。
個人的にはかなりこの本好き、趣味。
電気水道もない奥地のネイティブが、ふつーにメアドを持っているというくだりにはノックアウトされた。


「textiles from mexico メキシコの織」
クロエ・セイヤー (著)
大英博物館ファブリック・コレクション
デザインエクスチェンジ (2003/10)
[ Amazon ] [bk1]

「textiles from guatemala グアテマラの織」
アン・ヘクト (著)
大英博物館ファブリック・コレクション
デザインエクスチェンジ (2003/09)
[ Amazon ] [bk1]
色とりどりの織りと刺繍。凛としたモチーフと造形。眼福。
方位と色が密接に関わるというマヤ世界。
ここにも五行観(ごぎょうかん)というか、中国世界と通じるものを感じてしまう。
先の書籍「メキシコ多文化 思索の旅」p.66には、合成染料の普及により、古来のマヤ的色世界が、けばけばしいいわゆるイマドキのメキシカンな色合いにとってかわられてしまっている、という指摘も。


「マヤ文明 新たなる真実 解読された古代神話『ポップ・ヴフ』」
実松克義 (著)
講談社 (2003/01)
[ Amazon ] [bk1]
ヴィクトリアーノという、地元のシャーマンが、マヤ世界の奥義を講釈する。
実に楽しい。
ラスト近くにある世界観の要約から読んだほうが手っ取り早いかも。
ある程度、マヤについて知識があってから読むほうが無難、そんな革新的なネイティブ的新解釈が披露されている。
現代的世界観に影響を受けていることは明らかで、どこまで真に受けていいものか眉唾なのはそれはそれとして、その紹介の過程などで、「こんなにいろいろ諸説や疑義がうずまいているような状態なのか」と感じることができるのが、何よりの収穫。
「どこの馬の骨ともわからぬ外人が、勝手に自分らの過去を捏造して吹聴してやがる」めいた憤りをぶちまけ「本来の正統な解釈」をネイティブが主張する、そんな図は、 フローレス原人騒ぎの際にテウク・ヤコブ先生がもらした愚痴にも見られた覚えが。


「マヤ文明 マヤ人たちの残した歴史」
山瀬暢士 (著)
太陽書房 (2002/1)
[ Amazon ] [bk1]
アウトロー的風情をまとっている、在野&海外拠点の研究者による著作。
この本、残念ながら造本がひどい。
装丁もひどいけれど、中身も、質の悪いJPGを自宅でパソコンプリントアウトした紙をまんま印刷に回したような、変色・ノイズ込みカラー図像がたいへんみっともない。
なんでこんなありさまになっているんだろうと出版社のサイトを見てみたら、この太陽書房、出す本みんなこんなひどい体裁であるらしい。珍しいな。
内容的にはしっかりいい線ではないだろうか。
複眼的な、多数の視点を踏まえた記述、そして日本の研究者に対する外部からの苦言とアドバイス。
読んで損はない。


「リゴベルタの村 ノーベル平和賞メンチュウ女史の半生」
工藤律子, 浜田桂子, 篠田有史
講談社 (1994/03)
[ Amazon ] [bk1]
小学生にも読めるよう、ふりがなつきで平易な文体、そぼくな挿し絵もおりはさまれ。
だが、内容はシビア。
頭の皮を半分削がれ、爆死する父親、遺棄された死体、拷問…


「グアテマラ虐殺の記憶 真実と和解を求めて」
歴史的記憶の回復プロジェクト (編集)
岩波書店 (2000/10) 原書1998
[ Amazon ] [bk1]
チョーシビア。
20万人が虐殺され、行方不明になり、その惨状はサイレント・ホロコーストと呼ばれ。
グアテマラ軍に襲われ、逃げまどうマヤの人々。
えぐられた死体。
十字架に張り付けられ、娘と一緒に焼き殺される女性。
30人もの兵士に輪姦されなぶり殺された女たち。
それらの身の毛もよだつ数々の証言がおさめられている。
メキシコやグアテマラでも映画『アポカリプト』が公開されるというが。
こんなん、現地の人、『アポカリプト』を見せられたら笑いながらキリスト教徒をぶち殺したくなるわな。
グアテマラ軍がマヤ人にしでかした悪魔のような所業を、映画『アポカリプト』では「マヤ人がやっていた」とうそぶいているわけだから。

2007年7月のNHKスペシャル関連書:




『マヤ文明を掘る コパン王国の物語』 中村 誠一 日本放送出版協会 (2007/06)
『アンデスミイラ』 恩田 陸 NHK「失われた文明」プロジェクト 日本放送出版協会 (2007/06)
『マヤ』 恩田 陸 NHK「失われた文明」プロジェクト 日本放送出版協会 (2007/06)
『インカ』 恩田 陸 NHK「失われた文明」プロジェクト 日本放送出版協会 (2007/06)
『アポカリプト』についてのエントリ:
1:発端 2006/12
(アポカリプトはジャレド・ダイヤモンドに影響を受けている)
2:本編 2007/01
(アポカリプトはマヤの歴史をねじまげている)
3:駄目押し 2007/01
(アポカリプトは人種差別映画である)
4:書籍資料 2007/01
(マヤの本当の姿とは)
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