「アフリカ人は頭が悪いから劣悪な暮らしになっているのだ」
またも大顰蹙を買いまくるサトシ・カナザワ
Satoshi Kanazawa@The London School of Economics2006/11 Guardian Low IQs are Africa's curse, says lecturer*
「貧困や病気より、むしろ低IQが、彼らの短命さと乳児死亡率の高さに相関している」
126の国でIQを比較:最も低知性の国が健康最悪
ものすごい剛胆な人なんだろうか。
毎度ぼんぼん地雷を踏んではばからない進化心理学の科学者:サトシ・カナザワ。
ギョッとする主題設定のしかたをするのが、うまいというべきか、それとも無神経にすぎるとののしるべきか、いちいち心がすさむような印象を刻む研究結果をものしなさる。

彼は、何をやってきたのか。
ここ関連記事置き場にしていきます。
(2006年11月以降、適宜更改)
ロンドン大学経済学部(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)にあるサトシ・カナザワのプロフィールと写真
Dr Satoshi Kanazawa
サトシ・カナザワの業績一覧 英語圏のウィキペディアに発生しているサトシ・カナザワの項目
Satoshi Kanazawa - Wikipedia 
サトシ・カナザワの三冊目共著が、2007年9月に出るらしいという情報が流れたのが2007年7月。

Why Beautiful People Have More Daughters
●どうして美しい人々には娘が多く産まれるの?
by Alan S. Miller and Satoshi Kanazawa
Perigee (2007/9/4)
書籍情報と書評:アマゾン 日 米 英.
その際に、これまでのカナザワによる主張カタログのような便利な記事が流れたので、それにそって、本エントリは内容を更改しました。
【人間性についての10の政治的に不正確な真実】
「人間性についての10の政治的に不正確な真実」
2007/07 Psychology Today Magazine Ten Politically Incorrect Truths About Human Nature
なぜたいがいの自爆テロリストはイスラムなのか、なぜ美しい人々には娘が産まれがちなのか、なぜ人間は一夫多妻に向かうのか、なぜセクハラは性差別主義者でないのか、そして、なぜブロンドが魅力的とされるのか。
... 以下つづき...

1●金髪が魅力的だ伝説
・幼いほうが髪の色は薄め:繁殖力インジケーターとしての毛髪
・青い目のほうが、興味インジケーターとしての瞳孔を視認しやすい
そして、それらの「魅力的な」特徴は、いまや化粧や手術でごまかしほうだい
2●ヒトは一夫多妻が自然だ伝説
・男女図体の性的二形(ガタイの差)の存在も、生物学的な一夫多妻傾向を示唆する
・旧来の繁殖機会の作り方ではそれはしかたなかった
とはいえ、現代のヒト生育環境では、旧来の一夫多妻が適応的だとは主張しきれない
3●男は一夫多妻制で幸せになれる伝説
・男の格差がばかでかいときは、ダメ男に捕まるより一夫多妻のハーレムに入るほうが女は繁殖がラク
・男の格差がばかでかいときの一夫一婦制で、おいしい思いができるのは超モテ女だけ
・一夫一婦制はどんな男でも女を掴めるチャンスをくれる
・一夫多妻になったら、ほとんどの男は女日照りに見舞われるということを直視せよ
でも、たいがい「自分はモテるはず」妄想に取り憑かれているからねえ
4●イスラムの自爆テロはコーランがやらせている伝説
・自殺行為な攻撃は、宗教がらみに限るとほとんどがイスラムなのはなぜ
・その原因は一夫多妻制だった! おまけに天国にハーレムのお約束
・女日照りで繁殖の見込みがなさそうな男が、鉄砲玉にされている
一夫一婦制で天国幻想が違うなら、イスラムでもテロは燃えない
5●娘より息子のほうが夫婦のかすがいになる伝説
・子どもに男の子がいると、離婚率が低めになるのはなぜ
・父親の有無が、男の子の成功に大きく響く
・蓄えた家庭内資産の継承に、男の子が使える
・いきおい、息子が離婚率を下げる現象は裕福層でより顕著
貧困層では、かすがい効果はあまり期待できないわけで
6●美男美女カップルには娘が産まれがち伝説
・本来は、裕福な環境では男の子が多めに産まれる
・裕福な環境では男のほうが繁殖成功度で有利なため
・「美」は男ではなく女のほうの繁殖成功度に関わる要素
・ゆえに「美」という資産があるなら女が産まれがちだろうと予想される
いまのところ、これは伝説ではなくほんの少しの差でマジということで
整形美女・整形美男では無理ですね
※「トリヴァース&ウィラードの仮説」:裕福な環境では男の子が多めに産まれ、逆境では女の子が産まれがち
【三十路が花】
7●ビル・ゲイツもポール・マッカートニーも三十路が花だった伝説
・犯罪者も科学者も、男はみなピークは20〜30代
・女ではそのようなハデなピークは見られない
・原始的な環境での男の繁殖成功度は20〜30代がピークであったそのなごり
・繁殖機会を得るために、ハデな目立つ行動に走る(逸脱する)ようにできている
もとより、ハデな目立つ行動はなんぼかギャンブルでリスキーで犯罪扱い
むやみな逸脱でたいがい人生破滅する中、わずかな成功者たちがこの傾向を子孫にお伝え下さった
ピークは三十路、やもめだと長続き
科学者と犯罪者の共通点 伴侶がいないと逸脱性が高まる?
Satoshi Kanazawa +ロビン・ダンバー
2003/07 news@nature.com Scientists, like criminals, peak at 30
Study hints that men strive to win women and then sit back.
2003/07 【日本語記事】ネイチャーバイオニュース 科学者と犯罪者の類似点 ピークは30歳
2003/07 New York TimesPrime Numbers: What Science and Crime Have in Common
文化的な見せびらかしとしての科学的発見:ミラーの求愛モデルについての更なる検証
Kanazawa, Satoshi. 2000.
"Scientific Discoveries as Cultural Displays: A Further Test of Miller's Courtship Model."
Evolution and Human Behavior. 21: 317-321. PDFファイル
8●男の厄年は気をつけろ伝説
・男の中年の危機は、男自身ではなく妻からやってくる
・妻の繁殖可能年齢が終わる頃に発生する葛藤が原因
厄年でもへたれていない夫は、二号さんをかかえているのかも
でも男には実際それなりに男の更年期があることもお忘れなく
9●「男の」政治家はエロオヤジだ伝説
・権力と資産を得た男はハーレム行動に走る
・そのような現象は女では見られない
若い女とのつきあいが多い職場、男の離婚率が高くなる
女生徒を教える男の先生、離婚しやすい 〜Satoshi Kanazawa
2004/05 FuturePundit: Humans Maladapted To Relationships In Modern Society?
2004/05 The Age School for scandal
10●セクハラする男は性差別はやってない伝説
・服従するかしないかというオス的地位確認ゲームの一種として行ってしまう
・特に戦闘の場/職場ではオスの地位確認行動が頻繁になる
オスに対するのと同じ地位確認行動で処すればすむのかな
この10項目については、先日
医学都市伝説さんからも言及いただいていますのでご参照下さい。
要するに、とにかくカナザワは「ヒトにおける性淘汰の実態」を追い続けているわけだ。
図体のでかい親からは男の子が産まれがち
2005/03 J Theor Biol.2005 Aug 21;235(4):583-90. Epub 2005 Mar 31. Big and tall parents have more sons: Further generalizations of the Trivers-Willard hypothesis. 〜Kanazawa S.
夫から暴力を受ける妻は男の子を産みがち
2005/10 WORLD SCIENCE Battered women have more sons, study finds
〜 Satoshi Kanazawa of the London School of Economics and Political Science
Kanazawa, Satoshi. 2006."Violent Men Have More Sons: Further Evidence for the Generalized Trivers-Willard Hypothesis(gTWH)." Journal of Theoretical Biology. 239: 450-459
衆生は、現実世界を性淘汰の結果だとみなせるような暮らしをしてきてはいないし、性淘汰基準で世の中を見ることがヒトにとって適応的だとは言えない、いや人心にとって進化心理学的にマイナスである恐れが高い。そこをどう考えているのか、肝心な部分が、カナザワのスタンスは… スキャンダラスな喧噪にかき消されるのか、それとも実際本人何も考えていないのか、今のところろくに聞こえてきはしない。
初期には、予兆はあれども、いまほどの剛胆さに発展するとは予想はできなかった。
露出が与える勘違い
テレビ視聴時間が長い人は、自分には友達が多いと”感じている”
ヒトはよく見かける顔に親しさを感じるようにできている
2002/05 Ananova Study finds TV is your friend
※ ペンシルバニア大在籍時?
Kanazawa, Satoshi. 2002. "Bowling with Our Imaginary Friends." Evolution and Human Behavior. 23: 167-171
2002年、ここでボウリングを引き合いに出しているのは、2000年のパットナム『孤独なボウリング』あたりから来ているかと思われ。
ゲーム理論はなぜ人間行動を予測できないのか
「サバンナ原則」 〜Satoshi Kanazawa@ニュージーランド・カンタベリー大在籍時
2003 Wiley InterScience Journal Managerial and Decision Economics
The Savanna Principle
サトシ・カナザワ曰く、進化によって「美人は頭が良くなる」
美と知性の性淘汰のなせる技 London School of Economics
2004/05 FuturePundit: Beauty And Brains Often Come Together

現在の彼の所属はロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(ロンドン大学経済学部、と訳すのか?)。
ここは経済学という看板ではあるが、ダン・スペルベルやアンソニー・ギデンズが籍を置いていたこともある、かなり広範囲の分野で先鋭な研究をものする大学らしい。
こんなのもいるし。
↓
われわれ人類は、将来「上等な人類」と「デキの悪い醜い人類」の2種に分かれていくだろう2006/10 BBC News Human species 'may split in two'
これを発表した Oliver Curry も、 サトシ・カナザワと同じthe London School of Economics の所属。

その後追記

サトシ・カナザワには過去に共著が2冊。2冊目は2006年に出たのか。

Why Men Gamble And Women Buy Shoes: The Secrets Behind Everyday Human Behavior
●なぜ男はギャンブルに走り、女は靴を買うのか:日常的なヒト行動の裏原理
Alan S. Miller (著), Satoshi Kanazawa (著)
ハードカバー: Oxford Univ Pr (T) (2006/5/31)
書籍情報と書評:アマゾン 日 米 英.

Order by Accident: The Origins and Consequences of Conformity in Contemporary Japan
●偶然による秩序:現代日本における順応の起源と影響力
Alan S. Miller (著), Satoshi Kanazawa (著)
ハードカバー: Perseus Books (Sd) (2000/03)
書籍情報と書評:アマゾン 日 米 英.

2007/08 追記

『女が男を厳しく選ぶ理由』 アラン・S.ミラー/サトシ・カナザワ著 阪急コミュニケーションズ (2007/7/28)
邦訳書が出ました。たぶん初めての邦訳書。
共著者のミラー氏は元北海道大学教授、そして故人。
原書は、なぜか2ヶ月後の2007年9月に出る予定の 「Why Beautiful People Have More Daughters 」(どうして美しい人々には娘が多く産まれるの?)。
…まだ出ていない本の邦訳!?
2006年に出た「Why Men Gamble And Women Buy Shoes: The Secrets Behind Everyday Human Behavior 」と内容似すぎてないか? …って、なぜかその「Why Men Gamble... 」はアマゾンが取扱をやめているぞ!? たしか2007年初頭までは扱っていたのに、出版されてから一年ちょいしかたっていないのに、ふつうは古書取引用に取扱は続けるのに、なぜ? なにか販売するにはさしつかえるような内容が書かれていたのだろうか?
共著者のアラン・ミラーはお亡くなりになっているんで、なんか、もしかしたら、「取扱停止」になった「Why Men Gamble...」を、カナザワが加筆するか何かして 「Why Beautiful People Have More Daughters 」女が男を厳しく選ぶ理由 として出版し直すことになったとかしたんだろうか? そう考えると少しスジが通ってくるけれど。
カナザワご本人のサイトを見てもよくわからない…。

そして、その後の読後感想など、つづきはこちら:
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