高齢者という呪い「年寄り」というキーワードだけで本来の能力が発揮できなくなる

2006/07 New York Times A ホSenior Moment or a Self-Fulfilling Prophecy?
心理学でいうところの、いわゆる
自己成就効果 。
星占いにしろ、血液型性格判断にしろ、偏見にしろ、「あなたは**ですね」と言われると、いつのまにかそれを自分のアイデンティティに取り込んでいってしまう。
「おまえは○○をするだろう」と言われて、それが行動の選択肢にラインアップしてしまい、結局その予言を実現させてしまうという
オイディプス効果 もそのたぐい。
期待充足的予言効果(自己充足的予言効果ともいう) 自分に向かって投げられた何かが、自分のありように影響してしまう、
たとえば、デキの悪い子だと言われると、自己ベストを出せなくなる。
たとえば、女子を男子に混ぜて数学の試験を受けさせると、女子だけで受けたときより数学の成績が悪くなる。
... 以下つづき...

ステレオタイプは,その標的が備えていると仮定される属性をその通りに創り出す自己成就的特性を持つ可能性がある。そのような自己成就予言は,教育場面で観察されてきた。
〜p.120「偏見の社会心理学」ルパート・ブラウン 北大路書房(原書1995)1999/09
教育場面。
同じ成績の子を、「この子は伸びますね」「この子はこの先ダメですよ」とテキトーに示唆すると、「自分はこうなる」という暗示にしばられるというか、希望の度合いが違ってきてしまうというか、その後の成績にまんま影響してしまうというなんとも隠微な効果なわけで。
ステレオタイプ。
例えば「女子は成績が悪いに違いない」。「非行をするような子はあんな子だ」。
「どうせ**だから」。
そのあたり、↓この結果にも出ているっぽい。
「早生まれ」は学歴でも不利? 一橋大院助教授が調査2006/07 【日本語記事】 asahi.com
幼時、たとえば発達著しい三歳四歳段階では、人生経験数ヶ月の差でも脳の発達・能力に大きな差がある。数ヶ月違うだけで、図形の反転を見分けきることができる度合いとか、質問の意味を汲み取る能力の深さとか、かなり違う。日々発達中。
それをむげに「同い年」でくくってしまった結果の幼い時の成績の差が、「デキが悪い」という印象形成のモトになり、のちのちまで呪い(暗示効果)として引きずられて、やがてはそんな人生ができあがってしまうという可能性。


けっこうぐずぐずに変化しやすい自己のありよう。
自分に向かって**が投影されていることを想定した上で、さらに自分を我知らず変化させてしまう
「自分は**だ」とみなすと、そのみなしが自分に偏見を植え付けているという困った事態もあるし。

追記:
人種、ステレオタイプ、そして学校の成績
Race, Stereotypes, and School Performance 成績不信を招く偏見・差別・思い込み
2006/09 【日本語記事】 Science日本版
黒人と白人、テストの前に「自尊心を高める」と、成績の差が縮まります
黒人の成績アップ、偏見で萎縮していたせいっぽい
2006/08 EurekAlert Racial achievement gap narrowed by sterotype stress reducers, says Colorado U. professor
![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







次の記事












