手軽な体裁ではあれど、「サンカって何?」状態の人がサンカ入門に読むには不向きな本です。
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平凡社新書
『サンカと三角寛 (みすみかん) 消えた漂泊民をめぐる謎』
礫川全次(著) 平凡社 (2005/10/11)
おお、 ひとのみち教団!
「ひとのみち教団」のアクティブであった三角が、サンカを描く際に自分が抱える理想を投影し、その投げられた投影を、”山窩”と目されそうな立場の人々が自分のありようとして インポートし、いつのまにか「共有できるアイデンティティ」として三角が描くところのサンカが実在するかのように形成定着していくという…
合わせ鏡だ。
慧眼に感服、そしてこれもまた「創られた伝統」の系譜というわけか。
サンカとその関係書籍については過去記事にて
...以下つづき...

【創られた伝統】の諸例参照:
岩田尚子 「文化表象としての観光」
新しい「観光文化」の創出、創出されるバリの「観光文化」
中筋直哉 「地域社会学の新たな可能性の時代へ」
「創られた伝統」を地域づくりに活用する
”創られた伝統”
●古くないタータンチェック:
「創られた伝統」 紀伊國屋書店 (1992/06)
●カーゴカルトと伝統の観光用再構成:
紙村徹「村長ガウイの村落開発戦略について - パプアニューギニア東セピック州ブラックウォーター川上流域カニンガラ村の事例」
(所収: 「変貌する社会:文化人類学からのアプローチ」ミネルヴァ書房)
●バリ島における伝統の強化変貌:
吉田竹也「バリ島の伝統・観光・バリ研究 - 楽園の系譜学」
(所収: 「変貌する社会:文化人類学からのアプローチ」ミネルヴァ書房)
●日本のテレビが創っちまった伝統:
板井昭浩「バビロンkinki」(テレビブロス2000年,01/08〜01/21 p.19)
西アジアの某国・某部族の島でクイズネタを取材せねばならなかった某番組、
現地人に頼み込んで「頭突き祭」を急遽捏造し収録して帰る。
数年後、その島の観光パンフレットに載っていたのは
「七百年の伝統を持つトラディショナルな奇祭 〜頭突き祭」

↑
これ、具体的にはどこの島でどの番組なんでしょうねぇ…

あと、ドゴン族のシリウス伴星神話も、西欧人から聞きかじって形成された創作伝承だったという話もあったような。
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