[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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続:海のカメ、河の鼈、陸の亀、亀卜

カテゴリ[科学に佇む2006年] 2006/04/15
さあ〜、図像がないといまいちよくわかんなかったので、図鑑類調達して図解をこしらえてきたぞ!
こないだなんか、あらぬところで槍をかまえた鼈の姿を見つけてこれこれ!とあせる夢でうなされまでしたもんなあ。

前回のあらすじ 
 2005/10 → 『海のカメ、河の鼈、陸の亀、亀卜』
・ウミガメの墓を作り祀る習俗がある土地で、近年新たに伝承に巻き込まれたオサガメの話
・同じカメでも、ウミガメと鼈(スッポン)と河の亀とでは、昔はそれぞれ意味役割が大きく違っていたらしい

●●●小玉7●●●

アンカー 【乗せるカメ 乗せないカメ】

 昔の人が考えるカメには、乗せるカメと乗せないカメの2種類があった。(古代中国〜古代日本)

かめの兵●一般に、亀は背に何かを乗せるという形で造形される。
 古代中国やインドの”世界を背負う亀”はリクガメの類?
 ウミガメも、背にモノを乗せる。

●それとは明確に一線を画して、背にものを乗せないカメもある。
 鼈(べつ)と呼ばれるスッポン類がその代表
 古代中国の図絵では、”乗り物”のカメとは明確に異なる形で、槍を持った兵士姿の鼈(スッポン)が描かれたりしている。

スッポン類は背にものを乗せない、…それはなぜ?
 スッポンは陸〜河の亀と同じように甲羅はあるし、足だってあるのに。
 陸歩きに適さないヒレ足のウミガメも背にものを乗せるのに。
 スッポンを表す「鼈」は海中の大鼇、海亀のことも指すという。
 ウミガメの一種タイマイの甲羅はすなわちかの有名な「鼈甲(べっこう)」だし。
 「鼈」というくくりと「乗せないカメ」のくくりは同じではない?

カメに詳しくない私はえらくひっかかり。
どこで乗せる・乗せないが分かれるのか?

●●●小玉7●●●

 百聞は一見にしかず。 図鑑を見たら、わかりやすかった。goo
図:ウミガメ類図:オサガメ(革亀)

図:リクガメなど図:鼈(べつ/スッポン)

   ※【画像が表示されない場合は】

●堅い甲羅 歩行足:リクガメ、イシガメ、ミドリガメ
●堅い甲羅 ヒレ足:ウミガメ類
●皮の甲羅 歩行足:スッポン
●皮の甲羅 ヒレ足:オサガメ

アンカー 【堅い甲羅 vs 皮の甲羅】

 ウミガメ(鼈甲・べっこうをとるタイマイ含む)は、角質化した堅い甲羅。
 リクガメやイシガメも、角質化した堅い甲羅。

 それに対して、スッポン類は、甲羅というよりは、革なんだってさ。ma
 甲羅部分が堅くない。
 甲羅と言うよりは、ただの「厚い皮膚」、ぬめっとした革。
 英語ではスッポン類は「やわらか甲羅のカメ Soft-shelled turtle」と直球表現されていたりする。

 ちょっとこれ見て。


図:スッ
ポンの腹

   ※【画像が表示されない場合は】

左に「図:スッポンの腹」が表示されなければ、エロさは足りないけどこちらのリンク先で
ウラスッポン画像●ネット Common Soft Shelled TurtleBlue Ridge Biological
ウラスッポン画像●ネット florida softshell turtle on Flickr - Photo Sharing!

 たまたまカメ調べの参考に覗いた本「カメのすべて カラー図鑑」がまた、なにやらマニアというか、いちいち各種カメ紹介に「裏返したカメ」の写真も添えてあって。
 それがまった、スッポン類だけやったらヒワイで、なんかも〜笑えて笑えて。hyaaa
 スッポンを裏返した画像って、いままであまり見たことなかったし、ウェブ上を検索してもなかなか見つからないんだけど、これはおいしいわ。

    スッポンポンの語源って …もしかしてここから来たのか!?!?

...以下つづき...

〓〓〓 EP 〓〓〓

アンカー 【宇宙のカメ 水神の鼈(鼈:スッポン)】

 古代世界で【乗せるカメ 乗せないカメ】の区別があったわけだから、なんぼか当時の”考え方”も知っておかねば。

図:リクガメなど 【堅い甲羅、乗せる】のカメは、宇宙のアナロジーとして重宝された。
 カメの甲羅は肋骨と密着している。

※ ウミガメさんの肋骨の実物写真あり
 ●ネット 伊良湖岬にウミガメ肋骨 2002・5・25 海岸動物拾い歩き記31/田中利雄


 肉を取り去れば、甲羅の中はがらんどう。
 上の甲羅が天蓋となり、腹側の甲羅が地とみなされる、中国古代の天・中国・地という宇宙観と、天地世界(甲羅)を支える、というアナロジーが、宇宙を支え乗せるカメ、というモチーフに結実していく。

(ちなみに「中国」とは天と地の間の「なかつくに」を表す国名。ロード・オブ・ザ・リング/指輪物語でミッドガルドが「なかつくに」と邦訳されたのもこのへんの影響)
 「ドーム形の背甲と底面の腹甲で確実に保護されていることから、亀は天と地の媒介者と見なされた。」〜『カメの文化誌』p.82
 「頭上の球面(=背甲〕は天空に、足元の平面(=腹甲〕は大地と見ることもできるはずです。これは古代の人たちが想像していた世界観そのものなのです。」〜「カメのすべて カラー図鑑」 p.132

 古代中国でも古代日本でも、カメは政治や生活のカナメ部分(世界観)でシンボル扱いされた生物のひとつだった。

 さても古代の日本。
 当時の文化習俗は中国南部文化の影響を大きく受けていた。
 『日本書紀』に見られるアメワカヒコの喪屋破壊事件にしても、中国伝来の「立尸」の習俗あってこそのものであるという示唆は非常に面白く。 〜諏訪春雄著『日本王権神話と中国南方神話』 p.172

鼈(べつ:スッポン) 【革の甲羅、乗せない】のカメは、亀ではなく「鼈(べつ)」と呼ばれ、水神様のお使いとして崇められていたらしい。
   ※【画像が表示されない場合は】

 中国の水神様は「河伯」。
 古代の日本のカメと言えば、浦島太郎はともかく「亀形石造物」ですな。
 飛鳥の「亀形石造物」は、【堅い甲羅、乗せる】亀ではなく【革の甲羅、乗せない】鼈(スッポン)。
 水に関わる遺構「亀形石造物」で、「鼈」が用いられた。
 中国の水神様「河伯」に関係して作られた造形であるらしい。
 古代中国の天文学でも、八星座中の「鼈」は水を司るとされる。

  ●ネット 亀形石造物の画像
  ●本ミニ河上邦彦著「飛鳥を掘る」講談社2003/01
  ●本ミニ 「飛鳥京の水まつり」河上邦彦 〜「水と祭祀の考古学」

 【革の甲羅】のカメも【堅い甲羅】のカメも、どちらも生贄や食糧として頻用されたらしいけれど、信仰習俗上は、【堅い甲羅】と【革の甲羅】とではえらい待遇が違ったらしい。

 加えて、【堅い甲羅】のカメは「亀卜」という占いでたいへんたくさん甲羅を使われた。

●●●小玉7●●●

アンカー 【亀卜(きぼく)】

 亀卜。 古代世界で大ブームだったカメの甲羅を使った占い。
 なかでも殷王朝(古代中国の商代後期 )で盛んにおこなわれ、使われた甲羅や骨(甲骨文字つき)が大量に出土している。
ジョセフ・A.アドラー著『中国の宗教』春秋社
 「用いられる骨は、三〇センチほどの長さの牛の肩甲骨か亀の腹甲であった。これらには比較的広い平らな部分があり、そこに文字を彫ることができたからである。」〜p.23
 「商代後期の文字が刻まれた骨の断片は、一〇万点以上が発見されている。それらの大部分は穴の中から見つかっているが、恐らくそれは、商の宮廷の活動の公式な記録として、そこに保存されていたためであろう。」〜p.25

 使うのは、【堅い甲羅】の亀の腹側の甲羅。 背中の甲羅じゃない。ma
 なんで腹の甲羅なのかというと、当時のト占の流儀では「平べったい」形状が都合がよかったかららしい。

 亀卜の手順は、
   ・カメの腹甲を磨きあげる
   ・真っ赤に熱した焼け火箸をあてる
   ・その際にできるヒビのようすを読む
ジョセフ・A.アドラー著『中国の宗教』春秋社 p.24
 初めに骨は乾燥され、二つ(あるいは、その倍数)の枠の中に、くぼみがいくつもつけられた。そして、卜占の専門家である王が、その骨に託す質問、あるいは「委託」を、たとえば、「われわれは、やがて黍の収穫を迎える」といった具合に告げる。その後、赤く焼いた火かきのような棒をくぼみに置き、骨の反対側にヒビを入らせるのである。
 くぼみをつけたことによって、ヒビは「T」という文字が横向きになった形(「┤」あるいは「├」)で現れる。ト占の手順を示す漢字(「卜」)は、ほぼ、これと同じ形をしており、現代の北京語では、「プ」と発音されている。ただ、商の時代の発音は「プク」、あるいは「パク」で、骨にヒビが入るときの音を描写したものであったと推測されている。

 【革の甲羅】のスッポンじゃヒビができないわけで、亀卜には使えないと思われ。
 そのへんからも、当時は【堅い甲羅】の亀と【革の甲羅】の鼈の違いが、いやがおうにも強調されていた社会だったろうわけで。

 うお、すごい画像見つけた。

  ●ネット とやま健康パーク[四部医典タンカ タンカ66]

 タンカ(チベットのタペストリー)にチベット医学の知見が描かれる中、カメの腹の甲の図に”位置と意味”が克明に記されている。

 ”位置と意味”については
   ●本ミニ「チベット医学 身体のとらえ方と診断・治療」
   イェシェー・ドゥンデン著 地湧社 2001/05(原書1986)
が詳しかった。
 例えば患者の尿を盥に採り、じっと見つめて盥のどの位置に色変や濁りが現れるかによって、病因や治療方法を判断する(チベット医学の「尿診」という診断手法)。そういう”位置と意味”が、盥自体をカメの腹甲とみたてた上で適用されているわけだ。ma


 お。さらに”位置と意味”といえば。
 古代中国や平安時代に流行した(いまでも残っているが)「方違え(かたたがえ)」などの方角占いの「奇門遁甲(きもんとんこう)」、これ「甲」の字が入っているけれど、「亀卜」がなんぼか関係していたんだろうか…。
  what

〓ガラス棒〓

アンカー 【中国のカメ】

 実際に亀卜に使われたカメの種類はなんだったんだろう。
 図鑑から、中国に生息しているとされるカメを拾ってみると、

●中国圏に生息するカメ各種:
 【堅い甲羅】のカメ
 インプレッサムツアシガメ エロンガータリクガメ カントンクサガメ クサガメ セマルハコガメ チュウゴクオオアタマガメ ノコヘリマルガメ ハナガメ ヒラセガメ マレーハコガメ ミスジハコガメ ミナミイシガメ モエギハコガメ ヨツメイシガメ ヨツメガメ
 【革の甲羅】の鼈
 イボクビスッポン コブクビスッポン ニホンスッポン ヒガシアジアスッポン マルスッポン
●主なウミガメ類
 アカウミガメ
 アオウミガメ 脂肪の色が青いからだそうだ
 タイマイ まだら模様が美しい鼈甲用
 オサガメ 最大のカメ 甲羅のかわりに角質の皮膚でおおわれる またの名を革亀

 亀卜の甲羅自体はたくさん出土しているから、どの種類のカメだったのかは調べればわかるのだろうけれど、でも。
●本ミニ ピーター・ヤング『カメの文化誌』柏書房 p.83-84
 「紀元何世紀かまでの約2000年間にこの擬似科学を実践していた占い師は何千といたのだから、特定の種族の亀は絶滅した。」
 「乱獲と環境変化によって亀が稀少になると、人びとは代わりに竹片を使って占いをし、それが今日まで続いている。」

 …絶滅しているのもあるのかよ〜。tear_flow

 図鑑に載っている中国のカメは、ほとんどが「中国南部」生息。
 へえ、中国南部はカメの名産地なのかな、昔からそこはカメがふんだんだったのかな、とか思っていると、こんな記述が。
高橋泉著, 三上昇監修「カメのすべて カラー図鑑」成美堂出版1997/08 p.55
人間が塗り替えた?カメの分布地図
 特にアジア圏では、スッポンは古くから食用にされていました。スッポン、マルスッポン、インドシナオオスッポン、ヒラタスッポン等、分布域は広いはずなのに、何故か一地域に何種も重なるところや、離島に分布しているところがあります。これらの中には、その分布が不自然なほど離れている場合もあるのです。養殖技術がまだなかった時代、食用のために人間によって運ばれた個体が逃げ出して帰化し、その後に増加したとしか思えない地域もあります。
 これは他のカメの一部にも言えることで、分布が不自然な種は、かなり古くから帰化していた種もあると思われます。釣り用にフナやブラックバスを放流したり、食用にサケやマスの稚魚を放流したり、といったことと同じことが、カメやスッポンに関して、世界中で行われていたとしても不思議じゃありませんよね。

 あらー。
 …古代日本に亀卜含めて強い影響をもたらした中国文化は、南方系のもの。
 もしかしたら、中国のカメも日本列島にまでお持ち込みになられていたのかもしれず。

〓ガラス棒〓

アンカー 【日本のウミガメ信仰】

高橋泉著, 三上昇監修「カメのすべて カラー図鑑」成美堂出版1997/08 p.135
 「日本に亀卜が伝わってきたのは、古墳時代後期ではないかと言われています。それまで使っていた鹿の骨よりも、焼いたときの割れ目が見やすいという理由で亀の甲羅に変わったとされています。中国の亀トで使われていたのは淡水性の亀が多かったようでしたが、日本に亀トの技術が伝わってからはアカウミガメが使われるようになりました。」
 「現在でも亀卜が伝承されているのは対馬だけで厳原町のト部岩佐家で、旧暦の一月三日にサンゾロウ祭として亀トが行われています。ただ、これは岩佐家に伝わる古い亀甲を供僧が祝詞をあげている間に炭火をかざすという形式だけになっています。平成二年の大嘗祭ではアオウミガメの甲羅を使った亀トが行われたと言われています。」

 お、中国の亀卜は淡水のカメの甲羅とな。
 日本では、それがウミガメの甲羅になった…?
ウミガメ●右画
 古代の日本のカメと言えば、浦島太郎。
 ウミガメですな。
 足はヒレだけれど、【堅い甲羅、乗せる】のカメ。
 もとより、古代日本ではウミガメは神の使いとして扱われることが多く、浦島太郎でも、海神の使い(異界の使い)としての位置に置かれている。

 ふと思う。
 同じ【堅い甲羅、乗せる】であっても、淡水のカメの甲羅とウミガメの甲羅とでは、なんぼか違う部分があるんじゃないか。
 成分、密度、乾燥時の強度…
 焼きごてをあてる亀卜で、淡水のカメの甲羅とウミガメの甲羅とでは、割れ加減が違ったりしたんだろうか。
●ネット ウミガメ生物学
  〜ウミガメのことがわかる教科書@日本ウミガメ協議会 umigame.org
リクガメでは隣り合う骨甲板同士は隙間無く頑丈に繋ぎ合わさりますが、ウミガメ類の場合は隙間だらけになっています。

 ほうほう。
 ウミガメの甲羅はあんまりがっちりしていない。
 タイマイの鼈甲(べっこう)あたりになると、「熱を加えると変形して癒合する」というむっちゃ加工細工に適した性質を持っているらしい。
 …「熱を加えると変形して癒合する」?
 てことは、もしかしたらタイマイは、ヒビが必要である亀卜には使えない種類だった…?

 そのへんも含めて、東アジア恠異学会は「ウミガメの甲羅で亀卜の実験をやりたかった」のかもしれない。
   →2005/10  『海のカメ、河の鼈、陸の亀、亀卜』

図:ウミガメ類図:オサガメ(革亀)


 そいでもって、オサガメ
 世界最大(!)かつレアなオサガメは、同じウミガメの中でも【堅い甲羅、乗せる】には該当しないという特殊な種類。
    ●ネット 世界最大最強のカメ!!・オサガメ 〜星野一三雄
●ネット ウミガメ生物学
  〜ウミガメのことがわかる教科書@日本ウミガメ協議会 umigame.org
オサガメに至っては隣り合う骨甲板同士が接合することはありません。また、オサガメの場合には、角質甲板はなく、甲羅は薄い皮膚で被われています。

 甲羅が「厚い皮膚」、つまり【革の甲羅、乗せない】のスッポン側に属する性質を持つカメであり、別名「革亀」という直球名称をいただいていたりする。
 そこで思い出すのが、
  「ウミガメの墓を作り祀る習俗がある土地で、近年新たに伝承に巻き込まれたオサガメの話」
   →2005/10  『海のカメ、河の鼈、陸の亀、亀卜』
 異様な船が、海の怒りに触れて、沈んだ。
 そこにこのオサガメが、象徴としてぴったりはまりこんだ事例。

 神の使いに属するウミガメではあれど、亀卜に使うことができない【革の甲羅、乗せない】のオサガメ。
 このアノマリーさ(異端さ)は、とりわけ神性や託宣・吉兆・凶兆のような意味を帯びやすかったと思われ。

〓ガラス棒〓

アンカー 【そのほかおまけ】

 英語にも、カメを2種類に分けるような呼び方がある。
  タートル:水棲のカメ
  トータス:リクガメ
 これは中国文化圏の【革の甲羅】【堅い甲羅】という区分とはちょっと違うのかな。
 日本はもう【革の甲羅】【堅い甲羅】もごっちゃだけど、今どきはアメリカあたりでもタートルとトータスはごっちゃらしい。
「タートル」という言葉が出てきたことに、アメリカ以外の国の読者は戸惑うかもしれない。しかしアメリカでは、しばしばトータスもひっくるめてタートルと言う。
 〜ピーター・ヤング『カメの文化誌』柏書房 p.44

●●●小玉7●●●

 現代型の潜頸カメ類は、白亜紀前期のアジアで最初に進化したらしい
  「カメの進化」:●ネット 『ダジアン』 No.43 NOVEMBER 2002/特集 亀  平山廉

●●●小玉7●●●

そうそう、この論考はとても興味深かった。
●ネット 永谷恵 「亀の中国思想史−その起源をめぐって」
●中国に分布する主なカメ類
●カエルを意味する「黽」を含む字は水棲の亀を指すことが多い、スッポンはカエルに近い分類だった?
●蛇を好んで食べる「摂亀」と、占いに通じる「筮亀」
●当時、亀卜に使用われたカメは、江湖中に棲息するクサガメやリクガメ類や、中国近海やマレーシア半島付近に棲息する海亀と同種のものであるらしい。
●亀と蛇を雌雄ペアでひとつの種類の動物だとみなしたのが 「玄武」arama

 この論考は茨城大学人文学部の平成十六年度卒業研究であるとのこと。
 指導教員:真柳誠。
 サイトの上にのぼってみると、
  ●ネット 中国科学史の真柳研究室
  ●ネット 中国の妖怪加納喜光教授
 おお〜。 かなり怪しさ爆発で大変よろしい感じ。heehee

〓ガラス棒〓

●以上、素人調べの最後に、素朴な疑問ひとつ。
  殷の時代の古代儀式から来た文字たち、→ 『白川静記念東洋文字文化研究所』
 「羊」の字はたくさん供犠がらみで登場するのに、亀甲はどこかにある?
 羊や犬の供犠から生まれた象形文字と、甲骨文字は別系統のもの?
 もしかしたら、亀卜は、羊や犬の供犠よりあとの時代に発達した占い方法?
 それとも、「口」の字はカメの背甲を器にしたモノ… なんてことはない?

メタル



以下参照文献:

◆90表紙
「カメのすべて カラー図鑑」
 高橋泉著, 三上昇監修 成美堂出版 (1997/08)

 とってもヒワイなスッポンのおなか写真がツボ

◆90表紙
 『カメの文化誌』
 ピーター・ヤング (著)  柏書房 ; (2005/12)
(原書2003/TORTOISE

 ちょっとおおざっぱ

◆90表紙
 「日本人の宇宙観 飛鳥から現代まで」
 荒川紘著 紀伊国屋書店 (2001/10)

 力作。 なにより飛鳥時代から明治時代までの「何を受け入れて、何を変形させ、何を拒絶したか」の日本史がひととおり見渡せて、とても知的好奇心をそそります。

◆90表紙
 『東と西の宇宙観 東洋篇』
 荒川 紘 (著) 紀伊国屋書店 (2005/09)

 中国〜日本の古来の世界観入門に便利。

◆90表紙
 『中国の宗教』 ジョセフ・A.アドラー著
 シリーズ21世紀をひらく世界の宗教 春秋社 (2005/06)
 原書2002:CHINESE RELIGIONS

 古代に限らず、中世〜近代〜現代をも含めて「中国の宗教」を見渡すことができるのはとてもありがたく。

◆90表紙
 角川選書『日本王権神話と中国南方神話』
 諏訪春雄著 角川書店 (2005/07)

日本書紀や古事記が中国南部文化の影響バリバリであったりすると、もうなにやら「日本」というくくりがおぼつかなくなる危うさ、それもまた趣意深く。

◆90表紙◆90表紙
 「水と祭祀の考古学」 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館編; 学生社 2005/01
 「飛鳥を掘る」 講談社選書メチエ 河上邦彦著 講談社 2003/01

 河上氏の論考から「鼈(べつ)」にハマりました。

◆90表紙
 「爬虫類・両生類 ニューワイド学研の図鑑」  学習研究社 (2004/12/01)


〓青棒〓

追記:2006/05/01
●右画 怪異学会から亀卜研究の成果が出されるらしい。
 5月刊行予定
 ●本ミニ 「亀卜 歴史の地層に秘められたうらないの技をほりおこす」
 東アジア恠異学会編 臨川書店


メタル





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