どなたさんかが、このページを紹介なさったらしい。

総じて人間の女性の肌のほうが白いのは
総じて人間の女性の肌のほうが白いのは
総じて人間の女性の肌のほうが白いのは
総じて人間の女性の肌のほうが白いのは なにやら先方では焦点がぼけた展開になっている気配、いまいちどまとめておくならば、
●男女の皮膚色の差は思春期以降に生じる
●色白が好ましがられるのは繁殖能力を得た時期以降の女性でのみ
●一般に、赤子(大人の庇護が絶対に必要な時期)も色白
●女性で色白が有利なのは
・繁殖能力の指標が色白
・庇護対象としての色白
からきているのではないか
●「働く場」「活動する場(やんちゃなガキンチョの頃含む)」のような
「男的ありよう」の場では、男女問わず色白さは不利っぽい
よろしくお願いいたします。

アフリカからユーラシアヘ移動していった初期の人間たちも、ある意味で、当時の「負け犬」だったのではないかと私は考えている。その原因には、皮膚色があったかもしれない。黒い皮膚は強い直射日光をさえぎる働きがあるので、皮膚色が薄くなると、生存にやや不利になる。
ところが逆に、日照量の少ない高緯度地方では、皮膚へ入る紫外線はカルシウムの吸収に重要なビタミンDの合成を促進するので、重要である。このため、皮膚は白い方がよい。このようなふたつの力が働いて、アフリカから出ていった人々の皮膚色は薄くなっていったのかもしれない。一方、青木健一(東京大学)は、白い皮膚が好まれるという性淘汰の可能性を指摘している。
p.052-053
ちくま新書 『DNAから見た日本人』
斎藤成也著 筑摩書房 700円 2005/03
「負け犬」云々については別の記事でツッコムとして。
青木健一氏の「白い皮膚が好まれるという性淘汰の可能性」説。
「性淘汰とヒトの皮膚色変異」 2003/03/04青木健一 東京大学理学系研究科生物科学専攻
〜東京大学大学院理学系研究科・理学部 研究ニュース
・ヒト皮膚色が低緯度で暗く高緯度ほど白くなる傾向(グロージャーの法則)
・ヒト皮膚色の違いには、少なくとも5つの遺伝子が関与する。
・下記2要因を主に考察する。
黒い肌:紫外線防御で有利(皮膚癌抑止)、性淘汰上不利(モテない)
白い肌:紫外線防御で不利(致死皮膚病)、性淘汰上有利(魅力的)
・第3の要因、白い肌が弱い紫外線でもビタミンD合成できて有利だとする説は、
当時「くる病の症例がほとんど見られない」ことから考慮しにくいとみなす。
・メラニン合成に関わる遺伝子のひとつは、赤道付近では強く淘汰され、
高緯度地域では多様性が高いことが確認される。
・「白い」肌ではなく、平均値より「白め」の肌が好まれるのは通文化的傾向。
・低緯度地域では自然淘汰、高緯度地域では性淘汰が強めに作用すると推察される。
・「白め」の肌選好は、女を選ぶときに観察される。
2003年の話ね。
色白すぎると魅力が薄れるのは、病弱などのアノマリー要素が検知されるからかな。
とりあえずここでは『DNAから見た日本人』が挙げているビタミンD説は、あまり脈がないぞとしている。
「白め」の肌は、女性でのみプラスの評価になる。男ではない。

『DNAから見た日本人』では「青木は、白い皮膚が好まれるという性淘汰の可能性を指摘している」と、なんとなく「青木氏の説」っぽい表現をしているけれど、
皮膚色の性淘汰説は、青木氏は支持者ではあれど、いいだしっぺではない。
上掲2003年の話の、どこからどこまでが、他の研究者と共有されている見解かは勉強不足で不如意だけれども、3年後の今月、この報道。
女性のブロンドと青い目は性淘汰のたまもの?
2006/02 PhysOrg.com(UPI) Caveman blondes also had more fun
10,000-11,000年前の食物不足がブロンド遺伝子を広めさせた。
飢餓期に男がより多く死に絶えて、女性過多に陥る。
おそらく「男にとって選びほうだい」の状態の中、淡い体色が好まれ増えたのではないか。
日本の研究チームによる北欧人の遺伝子解析からは、ブロンド遺伝子の発祥は11,000年前に絞り込まれた。
世界保健機構による調査からは、ブロンド遺伝子はこの先200年以内に絶滅すると見られている
すでに純血の金髪遺伝子キャリアはごく少数にまで減っている。
2006/02 Evolution and Human Behavior Volume 27, Issue 2
1. European hair and eye color: A case of frequency-dependent sexual selection?
ヨーロッパ人の髪及び目色:頻度依存的な性淘汰ケース?
Pages 85-103 Peter Frost
この人らしい。
Peter Frost Anthropologist, Ph.D. Universit LavalPeter Frostサイトの目次は、
1・有色人種偏見の起源をさぐる
2・人間の皮色における性的差異
3・その性的差異の進化的起源をたどる
4・男と女の知覚差
5・性/人種遷移
加えて、男女を異なる皮膚色で表現している実例:古代アート各種(ローマ、エトルリア、エジプト、アステカほか)のカラー図像を掲示している。
昔から、いろんな文化で「白めの女」「黒めの男」だったんだよと。
なぜ。
男ではなく、女が「適度に白い」と好ましいとされる、そのわけを解く鍵として
...以下つづき...(2006/03/08加筆)

・未成熟(思春期前)、妊娠中、月経期のメスは、なんぼか色が黒いものだ。
・手練れの経産婦も色黒になりがち。
・要するに皮膚色は繁殖能力の指標になるのではないかと。
・白めの女性は繁殖能力が高い個体だよと。
1995年にカリフォルニア大学サンタバーバラ校のすぐれた進化心理学者 Don Symon は、明るい肌そのものが若さとホルモンの状態を示す標識であるという考えを提唱している。
p.59 〜S.ラマチャンドラン/サンドラ・ブレイクスリー著 「脳のなかの幽霊」山下篤子訳 角川書店 1999/07
さらに、この説の問題点として
・じゃあ乳幼児が色白なのは?(さすがに**の対象にはならないのかもしれないけれど)
・「白さ」がエロさと直結している文化が多くないのはなぜ?
などもあげられている。
※でも「白さ」が文化上「エロ」と直結する必要はあるのか?
「豊穣」や「聖性」に属する文化例はなんぼかあるんじゃないかな。
ていうか、「エロ」はわりと一部文化のみのローカルな観念だったりしないかな?
「白」を「聖」に配置する文化例が多いのは、そもそも「プラスの感情をもよおさせる」ものに「聖性」を帯びさせる傾向があったとは考えられないか。

Peter Frostサイト、
そも「1」で「黒人差別は奴隷制度の禍根だけで成り立っているのか、ほかの要因が作用しているのではないか」と口火を切っているのがあちらのお国事情っぽく。
黒人差別以前の大昔はどうだったのかと、西欧の過去も振り返る。
中世のロマンスにおいて、色白は美人の条件であり、雪(白雪姫!)、象牙、シロテン、白鳥、星明りまたはイバラの白花と喩えられた。
男性は色黒がハンサムとされ、勇敢な騎士は往々にしてブラウンという名をいただいたほど。
黒人の存在に無縁であった頃、すでに「白めの女」「黒めの男」であったよと。
「2」:
ヒト皮膚色の性差は一般的には思春期に生じる。
パプアニューギニアでは、同じ量の日光を浴びても、男のほうがより黒くなることが観察されている:ハービー(1985)。
日本でも南国のほうがより男が黒いわけで:Hulse(1967)。
オランダでは明確ではないのは、すでに国民の白さがヒトとして極限状態だからか。
皮膚へのメラニン沈着を促進する性ホルモンの効果は、男性ホルモン(アンドロゲン)でより顕著。
Mazess (1967) によれば、「色白」には女性の脂肪も一役買っているのではないかと(アンドロゲンを分解する作用)。
脂肪作用からは、赤子の色白さも説明できそうだし。
「3」:
ガスリー(1970)は (ずいぶん昔からみんなこの問題で頭をひねってたんだね…)
・色白さは、幼型(庇護対象)の要素なので、男性暴力回避のご利益が色白女性にはあったのでは
と述べている。
色白女性はかわいがられやすいだろうと。
「4」では、「同じ写真でも、肌色が違うだけで男が女かが判断されてしまう」実験例が示される。

繁殖能力指標と、幼型擬態。
女の色白魅力は淘汰で生じているんだぞ、という話から、
・お偉いさんの奥方は大奥で日焼けせずに暮らしている
・見慣れた容貌を選好する傾向がヒトにはある関係から、
高ステータスでは「色白の母親」好きが刷り込まれていく
みたいなヨタを想像したりしていたんだけれども、大奥の形成が可能な大集落以前の暮らしですでに選好があるようでは、愚考はあっさり無抵抗にボツでございます。


ところで。
今月の上掲PhysOrg.com(UPI)報道にくっついている
「世界保健機構(WHO)のデータと解釈:ブロンド遺伝子は絶滅する」
の部分は、聞くところによれば、2002年からしつこく流布している「デマ」だとのこと。
うそぶかれる金髪の絶滅リスク
2006/02 John Hawks Anthropology Weblog : Blonde extinction risk overstated
WHOにはそんなの調べた人類学者はいないしウラもとれていない、のかな。
デマ発祥当時の記事。
天然のブロンドヘア、20年後には絶滅するかも
2002/09 BBC News Blondes 'to die out in 200 years'
この話は「よく流布する」ということは、「金髪の絶滅」は何かあちら的にツボを突く話なのかな?
某スレでのやりとりを追記:
Q:遺伝子の操作で日本人の黒髪を金髪にすることは可能でしょうか?
A:
「日本人の」が、日本人すべてを意味しているのなら、諸般の事情で不可能です。
日本人と限らないで、
「今生きている黒い髪の誰かさんを、遺伝子の操作で金髪にする」
であれば、今は、不可能です。
おそらく部分的(頭皮だけ?)に「遺伝子治療」っぽい手法を使うことになるんだろうと思いますが、これに関しては将来可能になる可能性はあれども、現在の技術では不可能です。
可能になったとしても、髪の色は流行りすたりがあることと、遺伝子治療の副作用リスクやコストを考えると、「染めた方が早いし安全じゃん」てことになるでしょう。
もひとつ、「これから生まれる子の遺伝子を金髪遺伝子にする」というケースも考えられますが、黒髪の遺伝子しか持たない両親から、金髪になるよう遺伝子操作をした子を作る、これは将来可能になる可能性はありますが、副作用や必要性を考えると、やっぱ「そのときどきで染めた方が早いし安全じゃん」でないかと。
なお、どっちかというと世界的に
「金髪は仕事ができないっぽく見られてしまう」という傾向がありますんで、 お子さんを出世させたいんであれば、やめたほうがいいんじゃないかな〜。
以前、金髪はあと200年くらいで絶滅するかもしれないってニュースをみたので。
!Σ( ̄□ ̄;)
おっと〜。
そのニュースは思いっきりデマですよん。 金髪絶滅伝説

金髪に関しては、過去こんな話もございました。
意外と金髪は、人生損らしい。
日本における茶パツは…やっぱ損?

追記2006/03/08
ああ、
・「顔」で判断!? 金髪、碧眼、よく微笑む人は信用されやすい
・金髪の女性は濃色の髪の女性に比べて首を切られやすく給料も低い傾向@アメリカ
・ブロンドは極めて低収入@アイスランド 高給取りは背が高くて明るい茶髪
〜 『金髪は低収入 容貌と偏見』
「白め」は幼型であり女型。 男ジェンダー的な場(職場)では、低く見られる、ということ?
補足:グロージャーの法則:Gloger's rule とは?
同種または近縁種の恒温動物において,温暖・多湿な地方に棲息するものよりも,寒冷・乾燥した地方に棲息するものの方が、明るい色彩になる傾向を指して言う.
鳥類学英語辞典青木健一氏:
●1999年の岩波書店「科学」でもこの系列の話をお書きになっている。
●2001年の人間行動進化学集会に ポスター発表「日本人皮膚色の変異と皮膚色に対する好み」あり+山口今日子
「近親性交とそのタブー:文化人類学と自然人類学のあらたな地平」
川田順造編
藤原書店 2001/12
収録「”進化した戦略"は兄妹交配の完全回避か?それとも”低い確率で"それを行なうことか?」
ー「間違い」ではなく「適応」としての近親交配ー
(集団生物学)青木健一(あおき けんいち)
青木健一
1948年東京都生まれ。1980年米国ウィスコンシン大学大学院博士課程修了。
東京大学大学院理学系研究科教授。集団生物学。
主要論文に"Theoredcal and Empirical Aspccts of Gene-Culture Coevoludon" Theoretical Population Biology 59, 2001等。
ほか追記:
肌色の性差、性淘汰の結果ではなさそうだと出たリサーチ
2006/05 American Journal of Physical Anthropology Human skin-color sexual dimorphism: A test of the sexual selection hypothesis
それについてのディスカッション@コメント
2006/05 Dienekes' Anthropology Blog: Skin color sexual dimorphism in humans
女性の肌色は、美しさ、健康、加齢の知覚に影響する
2006/06 EurekAlert Women's skin tone influences perception of beauty, health, age, sociobiologists find
肌の色における性的二形についての討論
2007/03 Dienekes' Anthropology Blog: Debate on skin-color sexual dimorphism
2006/06【日本語記事】Dr赤ひげ.COM 男性は日焼け防止の情報不足
参照
さらに追記:この報は面白いですね、遺伝子研究による進展。
ヨーロッパ人における皮膚色の進化、そして、社会的皮膚色とプエルトリコ人における病気の関係
2008/04 Dienekes' Anthropology Blog: Skin color evolution in Europeans and Social skin color vs Disease in Puerto Ricans
皮膚色遺伝子(SLC24A5)はアジア系以外のおおかたのヨーロッパ人において、明白に皮膚色を淡くさせる。
SLC24A5 の進化研究からすると、欧州人の皮膚色が青白くなったのは、かなり最近の12,000〜6,000年前あたりであるらしい。つまりそれまでは、ヨーロッパの人々は浅黒かった。
約6000年前からの農耕の台頭で、食品に含有されるビタミンD量が少なくなり、ビタミンD欠乏症になりにくい点で有利な白い皮膚が広まったのではないか。
欧州に到着してからずいぶん後に、皮膚色の変化が現れたわけで、人類の遺伝的進化がごく最近活発になってきた証拠というか。
皮膚色が白く、ビタミンD生産がアップすれば、厚い衣服の着用も可能になるし。
さらに追記:2003年当時の見解を紹介している
2008/09 【日本語ブログ】北欧に金髪が多いワケ
![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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