● 余裕がなくなり攻撃的になる
● ストレスで老化が早まる
● 子どもに影響が出る
● 寿命が縮まる…
この「逆境感/逆境から来るストレス」は、「貧困」や「低所得者層」「生活保護」などのカテゴリーで語られた場合、解釈がゆがみやすくありませんか?
わりと社会的な偏見がくっついてきやすいような気がするんですが。
「貧困」や「低所得者層」や「経済的困窮者」
などの呼称を
「逆境ストレスに置かれている人々」
とかのきなみ読み替えるとどうかなー とか思ったりするわけですが。

というような枕を置いた上で、以下、手元の「逆境ストレスにさいなまれた人々はどうなってしまうのか」研究報告を並べていきますね。
今回は、「脳の発達」面について。
■ 脳の発達が損なわれる
貧困は、脳を損ないうる
2008/02 PhysOrg / UPI Poverty can hurt brain development
ストレスの多い家族環境、社会的にネガティブな環境、能力を伸ばしてくれない環境
そんな中で育つ子は、脳の発達や心身の機能の伸びしろが生かされないままハンデを抱えてしまうかも
貧しい家の子は脳が違う
2008/12 BBC News Brain tests show child wealth gap
脳テストで明らかになった、お子さんの収入格差影響
低収入の家庭の子の脳は、裕福な子とは異なる情報処理をする
富裕層のほうが前頭葉の反応が大きい
2008/12 New Scientist Deficit in 'poor' brains identified
お金持ちの子は、本や教育的おもちゃに恵まれ、ストレスが少ない暮らしを送るからか
2009/04 【日本語記事】ワイアードビジョン 脳の形成に貧困やストレスが影響、記憶力を阻害
貧困のなかで育つということは、単につらい子ども時代を過ごすということだけにはとどまらない。脳にも悪い影響を与える可能性がある。
低所得層および中所得層の学生における認知力の発達を扱った長期の研究で、子ども時代の貧困と生理的ストレス、そして成人になってからの記憶力との間に強い結びつきがあるという結果が発表された。
※ 行動遺伝の資料です。(つまり、環境影響の資料並べです)
育ってくる国民の、能力を伸ばさない社会って、まずくね?
このあたりの機序については、

┗ お子さんが学校でうまくやれなくなるかも
┗ 子どもが欲しい人は、なぜ大きな子を欲しがらないのか
でも色々と紹介しておりますのでご参照を。
しかしまあ、社会成員の多くがこんな状態に置かれていたら、その社会ヤバいですよ。

1993年当時、日本は先進国の中で最も平等であっただけでなく、その他のほとんどの指標でも最も良いか、あるいはそれに次ぐ成果を上げていた(例えば、健康状態が良く、ほとんどの社会問題は深刻ではなかった)。しかし、その後、日本の所得格差は他の国々よりも急速に拡大し、日本はもはやOECD諸国の中で平等な国とは言えなくなったようである。
~p4 『格差社会の衝撃』 リチャード・G.ウィルキンソン
そして、こちらもご参照を。
┗ 貧しい人は悪人ですか?
運命共同体としての、同じ社会の成員、という感覚を社会成員が失ったら、その社会ヤバいですよ。

※ うざいのでここ追記しておく。
一見のみで判断を下さずに、重ねて重ねて書いてきた 一連の「逆境ストレスの影響」情報を参照の上で、これら情報の位置関係をご考慮いただけると幸甚に存じます。
(というか、一部の稿をチラ見しただけで斜めあさってなシッタカコメント書き捨てる神経の人が多いよねw 当方の書きようが下手なせいだろうけどさー)

次回は
● 逆境ストレスによって、「人間」は病気になりやすくなる
● 逆境ストレスによって、「人間」の寿命が縮む
● 逆境ストレスによって、「人間」の死亡率が悪化する
などの報告をいろいろ挙げていきます。
ここで言う「人間」を、「国民」や「家族」という語に置き換えて考えると、なんぼかリアルさアップですね。
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