
色弱って、もしかしたら「普通では感じられない色」を感じ取る才能かも
2005/12 EurekAlert Evidence for expanded color vision for some colorblind individuals
色弱で最もありふれているのはX染色体がらみの第二色弱であり、それが男性では3種の色覚細胞のうち一種類が”独特の色覚”をもたらす。
論理的には女性はX染色体がダブルだから、普通の色覚細胞3種+独特のもう一種、で4種類持っているケースがありうるわけだ。
2005/12 news@nature.com Colour blindness may have hidden advantages
People with red-green colour blindness are better at discerning shades of khaki.
女の色弱は珍しいけれど、第二色弱の男はクラスに1〜2人くらいは普通にいらっしゃいます。
赤緑色色盲はカーキ色の中の微妙な陰影を識別するのに長けている。
2005/12 BBC News Colour blindness not all it seems
前にも「女には第4の色覚がある」「色覚のチガウ人々は独自の芸術を堪能できる」という話は流れておりまして。
しかも「色弱はカーキの識別に長けている」という着目は、従来の進化心理学なお話にも符合してくる。
...以下つづき...

人間の色覚は三原色だけではない? 色盲の子の母親は第4の色覚を持っているかも
2001/02 GUARDIAN A gleam in the eye
4種類の色覚を持つ女
2002/01 心脳問題ML6438
男と女、文字どおり世界が違って見えているというその証拠
自然選択は女により良いオプシン遺伝子を与えたもうた 採集行動に必須だったらしい色覚
2004/07 Newswise Evidence That Men and Women Literally See the World Differently
さらなる赤を見分ける女の色覚遺伝子
2004/07 Prevent Disease.com Gene Variants May Make Women See Red, And Burgundy
男は野山に肉狩りに、女は野山で野菜採り、という進化心理学的なお決まりのパターンにはまっていく、みたいな。
色弱は採集(赤・緑の識別)には不利だったかもしれないが、集団生活では食物の交換が頻繁であるためさしてハンデにはならない。
反面、狩猟ではカモフラージュ(カーキの微妙な違い)の見分けが肝要になるので、色弱のほうが狩りの腕前で長ける可能性がある。(獲物は赤・緑で簡単に識別できるような風体はしていないわけで)

●色覚のチガウ人々は独自の芸術を堪能できる
色弱・色盲の人々が、常人には感知できない見事な視覚芸術を楽しんでいる実例は、この本に。「色のない島へ 脳神経科医のミクロネシア探訪記」
オリヴァー・サックス著 早川書房 1999年(原書1996)
ところで、色弱の人にとってやたら見づらい色使いのサイトやブログはございませんか?
黒い背景に赤い字なんかだと、えらい見づらいらしいですが。
(うちのページでも見づらいとこあったら教えて)
アクセシビリティTIPS(カラー編) 色のバリアフリー度をチェック
色盲の人にもわかるバリアフリープレゼンテーション法 
●総天然色はどう進化した?
類人猿、旧世界ザル、そしてホエザル@新世界ザルは、ヒトと同じような三色型色覚で、世の中を総天然色で見ることができる。
色盲の人々は、果樹園での収穫作業がどちらかというと苦手だが、二色型色覚の動物は果物と葉の区別に手こずるわけではない。
三色型色覚がないと見分けにくくなる食物は「熱帯植物の柔らかい新葉」。
(アフリカの植物は若葉が赤い種類が多いんだそうな)
若葉を食べる生活が、サルに三原色の色覚を発達させる要因になった可能性。
2001/03 BBC News Primate roots of red-green vision
2001/03 Nature 410: 6826 Page 363 Ecological importance of trichromatic vision to primates
赤は欲望の色 三色型色覚が発生したのは若葉を食べるため
2001/03 【日本語記事】 ネイチャーバイオニュース Red: The colour of desire
サルには見える 食べ物を見分けるために三色型色覚が発生したのか?
2000/06 【日本語記事】 ネイチャーバイオニュース

●動物たちは色盲なのか?
哺乳類のほとんどは、二種類の錐状体細胞しかなく、色の区別がほとんどつかない(完全な色盲というわけではないけどね)。
でもそれは哺乳類での話。
鳥や魚は人間より豊かな色彩感覚を持っていたりします。
『ミニミニ脳みそ!微小脳の研究入門』
鳥類や魚類の網膜には4種類の色受容細胞があり、4原色の色覚系を持っている(人間より多い)
日本のアゲハチョウは”紫外線、紫、青、緑、赤、広帯域」の、少なくとも6種類の色受容細胞を持つ。
アカネトンボの一種では5種類。
熱帯産甲殻類のモンハナシャコは、なんと十数種類の色覚細胞を持っている。
色覚研究 河村正二研究室ホームページ
ところで、こんな話もあります。
網膜上の三種類の色覚細胞数、その割合は実に人それぞれ
青用がやたら多い人がいたり緑用が多かったり、脳のほうでうまく補完しているっぽい
2005/11 MSNBC Everyone's eyes are wired differently
Images of retinas show wide diversity in distribution of light-sensing cones


で。
やまちゃんは色弱だそうで、衣装も白黒コントラストでキメ。
色弱の形質は才能で生き延びてきた。グッジョブ。

![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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