[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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階層分け教育は子どもに逆効果?

カテゴリ[科学に佇む2009年] 2009/04/16
他の論考を記すときの参照用として、これら材料を置いておきます。

●複数の立場を知る者
複数の民族・人種的アイデンティティを持つ生徒は、学校生活に積極的
2009/02 EurekAlert Multiracial identity associated with better social and personal well-being
 社会的・個人的な幸福と関連する多民族のアイデンティティ

●多様な人種とつきあうこと
特定の層だけが通う学校で学んでいると・・・社会でうまくやる能力が伸びない?
2008/08 EurekAlert Campus diversity important predictor of interracial friendships
クラスメートの多様性は異人種間の友情の重要な指標
 学校内に人種や民族の多様性が高いと、交友能力がアップします
 特にマイノリティは白人より友情多様性が高めになるんです

多様な生徒が通っている学校は、子どもの社交能力をアップさせる
2008/07 EurekAlert Diversity in primary schools promotes harmony
 特定の層の子だけが通っている学校は、お子さんの社交性を伸ばしてくれないっぽい
 小学校における多様性は、ハーモニーを推進する
 小学校の民族の構成内容は、児童が他の人種と仲よくやっていく能力に大きく反映される
 マイノリティが多く通う学校の生徒さんは、友達とのケンカも少なく、人種偏見もあまり見られません

『人種差別をされた』マイノリティだらけの学校は、読みのスキルを妨げる
2007/06 EurekAlert 'Segregated' schools hinder reading skills
 学生のうちマイノリティが75%を上回る学校は、成績の伸びがいまいち

●いろんな学力の子と混在すること
エリートだけが通う学校は、もしかしてマイナス?
2007/09 ScienceDaily Grouping Kids By Ability Harms Education, Two Studies Show
 子供を能力別に分けて教育すると成績が下がりました
 能力差がある子をごっちゃに混在させたクラスの算数は、能力別でクラス分けした結果より成績が上

●男と女が混在して学ぶこと
男子校、女子校を選ぶのは良し悪し
2008/04 EurekAlert  Keep boys and girls together, TAU research suggests
 男女の学習パターンは異なるけれど、肝心の部分はいっしょです
 「共学のほうがデキがいい」
 クラスに女子が多いと、成績が良くなる
 55%以上が女子のクラスは、暴力も少ないしテストも好成績


... 以下つづき...

〓〓〓 EP 〓〓〓

■上掲のように、多民族国家である英米では、人種や民族を手がかりにした教育環境の研究が盛ん。

■多様性の乏しい環境(斉一性の高い日本の教育現場のような)で育つと、「調停」や「交渉」をする能力が伸び悩んでしまう。

■文化多様性の乏しい日本では、この論考を「障害者」に置き換えて考えてみると端的に有効だろう。

 障害者とともに学ぶ学校に通っている生徒は、交友能力がアップします
 障害者が多く通う学校の生徒さんは、友達とのケンカも少なく、障害者に対する偏見もあまり見られません

■「**と付き合った経験が少ない人ほど、**に対する偏見と嫌悪が強くなる。」
 特に、その傾向は男で顕著になるらしい。
 → 『 男は死ななきゃ治らない場合 』

■精神障害に対する偏見を祓うのにも、「共学」「共存」は重要になる
 → 重症例を一例でも経験しておくと、軽症例もよく理解できるようになるが、逆はない。

 実際につきあった経験がないと、ただただ無理解に忌避し、むやみな排除に終始してしまう。そんなありようでは、他者も救われないし、いずれ障害や精神病に見舞われたときの自分自身の首をも絞めることになってしまう。

■エリート層だけが通うような学校で育つと、平気で「美しい日本」などという浮世離れした「理想」に耽溺する性向になりかねない。

■科学者には、多様性の扱い方が下手くそな人間が少なくない。

 科学に依拠する者は、往々にして世俗のカオスをうまく処理する脳力が足りなかったりする。というか、「おかしな研究者」に目立つ傾向として、「多様性音痴」があったりする。
 彼らは、社交能力が育ってなくて多様性の取りなし方が下手くそだからこそ、何かの「統一感」にすがって安住するために「唯一無二の科学」の道にすがりついていたりするんだ。
 複数のありようを扱うキャパシティがないから、いきおい科学以外を軽視や拒否してはばからない。自分が抱えている偏見にも無神経。
 そんな困ったちゃん科学信徒に心当たりはありませんか。

■なんかねー。同質の人間だけを集めて教育すると効率がいい、とみなす錯誤が蔓延しているのは、これは高度成長時代の「効率的な大量生産ライン」幻想のせいなんだろうか。

■年長者や高齢者とつきあう機会のない育ち方をするのも、社交能力の低下につながる。

 この点に関しても、いくつか報告が流れていたので別途あらためて一本エントリ上げるかも。

〓〓〓 EP 〓〓〓

この箇所へのリンク【追記】

■ははは。面白いな。
前半の記事紹介で
 「能力差がある子をごっちゃに混在させるほうが、能力別クラス分けより成績が上」
というような記事を紹介してあるのに、
 「学習機会を保障するために違う層を排他することが優先」
という主旨の ブクマコメがついたよ。
後半を「社交能力」についての話で埋めてしまったから考慮の対象からはじき落とされたのかな。w

あと関連記事の追記。
2009/04 EurekAlert Ability grouping in elementary school hampers minority students' literacy
小学校での能力別グループ分けは、マイノリティ学生の読み書き能力の発達を妨げる






メタル


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* * *

→ 上掲のお話についてのコメント

1225 #- コメントアンカー anomy さんのコメント 【2009/04/16】

■科学者には、多様性の扱い方が下手くそな人間が少なくない。

これ、アスペルガーの自分の得意なことには異常な能力を発揮するが、それ以外はてんでダメという特性と表裏一体では?とすると、そういう不器用な特性の持ち主に多様性の扱い方を求めることそのものが間違いって気もします。

1230 #cKjIa1.Y コメントアンカー amasaki さんのコメント 【2009/04/16】

ほかならぬ自分も多様性の扱い方が下手くそな輩なんでね、「科学の流儀の厳密さ」だけを掲げる一面的な物言いで学徒に突進されると毎度自分は簡単にキレるんですよ。
ということで、個人的な愚痴です。そのやり方はまずいのだと自覚してくれよと。


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