「イゾラド」とは、物質文明やら帝国やら商業主義やらグローバリズムやらとは全く無縁に、天然林の奥地で独自の文化慣習の元に暮らす各種のアマゾン少数民族達のことをいう。
2008/05 【日本語記事】時事通信 先住民の写真を初公開 ブラジル
2008/05 Discovery Lost Tribe Revealed in Brazilブラジルで明かされる失われた部族
2008/05 National Geographic PHOTO IN THE NEWS:"Uncontacted"Tribe Seen in Amazon★ YouTube Funai filma na Amazonia indios isolados da civilizacao
英語圏の反応を伝えるブラジルメディア
★ YouTube Mysterious & Uncontacted Amazon Tribe
CNNロンドン
★ YouTube New Amazon Tribe Found
アメリカ Coast to Coast
★ YouTube Uncontacted tribe filmed on Brazil-Peru border - 30 May 08
アルジャジーラによる報道! 森林破壊映像つきで好感度高め
今回公開された先住民の航空写真
【2008/06 ブラジル政府が新しく原住民の画像を公開して世界にアピールしたことに伴い、 去年2007年1月に記した内容を更改追記して再掲します】
ブラジルに存在するアメリカ原住民のグループは予想以上に多い
完全な隔離状態で暮らしている南米先住民集団は67部族にものぼる
彼らは伐採者や鉱夫たちによる侵略によって民族絶滅の危機に瀕している
2007/01 CNN Brazil sees traces of more isolated Amazon tribes
Funai's department of isolated Indians
ブラジルは、隔離されたアマゾン種族の跡をさらに見る
文化交流のないイゾラド部族、これまでは40程度と思われていた
おおかたのイゾラドたちは、隔離された生活を続けたいと考えている
異文化との接触を断ち、独自に一つの価値観の中で生をまっとうする人々。
もうめちゃめちゃ狭くなってしまっている、この地球上で、なんでまたこんなに現代文明とは無縁に生きて暮らしていられるのか。
それは、異文化の存在を尊重してくれるFUNAIという組織の活動が認められているからだ。

先だっては中南米の話をひとしきりしたけれど、
※
こちらはブラジル。
ブラジルのアマゾン。
広大なジャングルとその資源は、常に外部から狙われている。でも、そこには昔ながらの暮らしのまま生活を営んでいる先住民たちがいる。
※ 「先住民」という呼称では「昔いた人々」という過去形っぽい意味合いになるので、「もともとから、ここに今もいる人々」を指す「原住民」と呼んでくれ、という主張もある。
ほうっておくと、アマゾンの先住民達は、開拓業者によって追われなぶられ殺されてしまう。
また、逆に開発業者が先住民に襲われて行方不明になる事件も発生している。
2004年4月鉱山作業者29人が殺される=保護区で先住民と抗争 ブラジルニッケイ新聞
先住民の酋長らは鉱山作業者たちに通行料を請求。
が、鉱山作業者たちは同地区に無断で進入し、先住民らとの抗争が始まった。2005年6月 ブラジル:未接触先住民族の虐殺 :サバイバルニュース
重武装の伐採開発者たちが先住民インディオを殺してまわっている。
〜ブラジル政府インディオ関係部局FUNAIの報告ダム計画をめぐってアマゾン・インディアンが当局を襲撃
2008/05 National Geographic Amazon Indians Attack Official Over Dam Project
ブラジルの奥地で孤立して暮らしている先住民を、「邪魔だから」開発業者が狩り殺す。
ブラジルの奥地で暮らしている先住民からの要求を、無視した開発業者が殺される。
線を引かねばならない。
違法な業者を排除し、先住民の暮らしを守らなければならない。
しかし、その先住民達は、貨幣も、テレビもラジオも、ブラジル政府というものがあることも、知らずに暮らしていたりする。
なぜ、「野蛮で遅れた無知蒙昧な原住民ども」に対して、ブラジルや企業は資源開発を遠慮しなければならないのだろう?
... 以下つづき...

先住民が尊厳をもって暮らすことができるよう、ジャングルの奥地含め、各方面で配慮調整を行っている。
外部からは密猟や乱開発が押し寄せる。
先住民のイゾラド側は、法律を知らない、言葉が通じない、理屈が通らない・・・
保護組織「フナイ(FUNAI)」が必死こいて尽力しても、先住民側はFUNAIが何をやってくれているか理解していないこともある。かなりしんどい作業が続く。
★ YouTube Presidente da Funai visita comunidade indigena de Brasilia
Funaiの責任者が、先住民の地元を訪問したときの記録
★ YouTube Indios Fulni-os garantem demarcacao de suas terras em 2008
原住民による何かの主張(現地語なのでわかんない)
イゾラドの尊厳を保つとは、具体的にはどういうことだろう?
尊厳は、他者から貶められないことによって、守られる。
自分の側とは異なるありようから・異文化から貶められることなく、その暮らしに適切なプライドの中で幸せにまっとうすること。
ヒトという動物は、なにかとぐちゃぐちゃ難癖を付けながら「自分のほうがマシだ。我が方が優れている!」と屁理屈をこねたがるんだよね。自分の側にないもののことをけちょんけちょんに言ってみたり。
それぞれの文化では、それぞれの文化に沿った自己正当化の屁理屈が発達する。論拠が曖昧でも、共同幻想に突っ走り自文化をほめあげる。
・勤勉でないと出世できないはずだ(東アジアに多い)
・飲めない男はダメ男(ロシアとか)
・保守野郎は女々しい(開拓地に多い)・・・
異文化と接触すると、自分の文化におけるありようが、異文化の屁理屈によって貶(けな)されることになってしまう。それはすなわち、幸福度の低下だ。

「フナイ(FUNAI)」は、先住民の幸福を守っている。
数年前、NHKが総合と教育で、「イゾラド」に関する特番を放送した。
「異文化との接触を好まず、奥地で孤立して暮らす部族たち」。
番組は、あらたに保護された二人の若者が「たった二人の部族最後の生き残り」だと判明した事件をめぐって展開した。ほかの家族はみなおそらく違法開発者に撃たれて殺されてしまったらしい。彼らは「銃」というもの自体理解していない。
イゾラドの暮らしの保護に奔走する「フナイ(FUNAI)」の運動家。
最後の二人が、二人だけで安寧に暮らしていける場所を確保してやる、その顛末が描かれる。
番組のサイト:
沢木耕太郎 アマゾン思索紀行 森の奥森の声 〜シドニー・ポエスロとの対話
2003年9月NHK ETVスペシャル
アマゾンのジャングルには、現代文明と接触したことのない先住民族が住んでいる。
ブラジルでは彼らのことを「イゾラド」=「隔絶された人々」と呼んでいる。
沢木耕太郎 アマゾン思索紀行 隔絶された人々 イゾラド
2003年6月 NHKスペシャル
「フナイ(FUNAI)」=ブラジルの先住民族を保護するために設立された政府機関。
ブラジル法務省に属している。
本部は首都ブラジリアにあり、全国に支部、駐在所を持つ。
異文化の保護に特化した、ブラジルの政府機関FUNAI。
そんな少数民族文化の保護なんて、アイヌの尊厳さえも認めず、単一文化ごっこに拘泥している日本には、とんと縁遠い話だろうか。
異文化に疎い日本。
…「イゾラド」という呼称はたまたま番組で看板にされただけの語で、ふつうは日本ではイゾラドとは呼ばないのかな?
2007年1月当時:
「イゾラド」の検索結果 約 75 件ぽっきり
FUNAI インディオ の検索結果のうち 日本語のページ 約 200 件
FUNAI 先住民 の検索結果のうち 日本語のページ 約 178 件
FUNAI ブラジル の検索結果のうち 日本語のページ 約 710 件
英語圏のウェブを「FUNAI brazil」でぐぐると60万件もヒットするよ!
Results about 578,000 for FUNAI brazil
イゾラドの事について 〜山本祐歳2006/04 ブラジル:政府と対立する先住民会議 〜IPSJapan
「ブラジル先住民全国会議」が開催された。
主催したのは、政府機関の「先住民全国財団」(FUNAI)である。
220を超える民族集団から約800名の代表が集った。
先住民の伝統は、人々の中から「代表」を選んで決定を委ねるという方法と相容れない
英語のウィキにある先住民情報:
先住民族 - Wikipedia
先住民:Indigenous peoples - Wikipedia, the free encyclopedia
南米の先住民:Indigenous Peoples in Latin America - LANIC 2002年6月 国連初の「先住民問題常設委員会」 〜IPSJapan
世界で30億人といわれる先住民族たちへの差別撤廃と生活向上などを目指す。
資金的援助がほとんどないうえ、協力体制も弱い。

【チベットとイゾラド】
ブラジルは、積極的に先住民の幸福を守る。
政府のことなど理解もしない異文化の人々を、尊厳を、守っている。
さあ、中国がチベットにどう対処しているか、それと比較してみるがいい。
2008年3月25日(翻訳公開 2008-05-13)
陳思:サロンでのチベット事件についての討論ノート
「チベット人の習慣は我々と異なり、たいていある程度お金がたまったらそれで止めてしまう。生活できればいいという考えだ。また、人によってはある程度稼いで、縁があって活仏と知り合って人生の道理を悟ったら、すぐに財産を喜捨して、最低生活を維持できるだけしか残さない。したがって、彼らは全く内地商人と競争にならず、急速に周縁化されている。」
幸福の基準が違う。
そして、確実に先住民であるチベット人とその共同体のほうが、商業社会より幸福度が上なのだ。

【生物資源開発(バイオプロスペクト)に対抗せよ】

ブラジルのジャングルは、常に外部からの侵略を受けている。
木材や地下資源のみならず、医薬品開発からも、狙われ犠牲にされている。
アマゾンの奥地に、新薬のモトになるお宝がないかと、先住民をないがしろにした状態で踏み入るバイオプロスペクト業者たち・・・
2002年05月 FUNAIの許可証が無いまま違法に先住民取材をするテレビ局のケース 南研子先住民居住区から、生物資源が頻繁に他国に持ち出されたため、ブラジル政府は厳しい規制体勢をしいていた。
異文化が異文化の論理でイゾラドを蹂躙しにくる。
そして、イゾラドの論理が、イゾラドの幸福感の重要さが、彼らに通じないのであれば、彼らの論理を逆用して、イゾラドを守るしかない。
法律を駆使してイゾラドを守れ!
有志が最先端機器を導入しよう!
2003年8月 アマゾンの先住民デニ族、土地の所有権獲得に勝利
「先住民族・環境保護回廊」が成立。
いまだ学術研究者でさえ足を踏み入れていない森林資源の、独占的使用権を2400人の先住民に保障。
そしてこちらは、褐色の素肌もあらわな民族衣装のアマゾン原住民が、ジャングルでGPSのセッティングをしているという、美麗な写真がたいへん雄弁な記事。

↓
違法開発に対抗するためにGPSを駆使するアマゾン奥地の原住民2007/01 National Geographic Amazon Tribes Use Latest Gadgets to Battle Developers
Enlarge Photo ナショナルジオグラフィックの拡大写真こないだ記した
の話も、この光景に生彩を添えるね。

文化の違いを守り続けるためには、隔離されているだけでは不十分だ。
外部は勝手に外部の理屈で先住民を踏みしだきに来る。
自己防衛として、または攻撃手段として、積極的に相手の・強者側の文化を利用するしかない。
外部と接触すれば不幸になる。有志は、その不幸になる危険を冒して、自己犠牲を冒して、仲間を守るために外部の文化を学びとる。
さもなければ、マイノリティの文化が、自分の故郷が、壁ぎわになすりつけられ つぶされてしまう。
がんばれチベット。
マイノリティはチベットを応援しよう、先例を、手本を作ろう! 
日本の著名な人類学者による一冊。
『ブラジルの記憶 「悲しき熱帯」は今』
川田順造 (著)
NTT出版 (1996/07)
Amazonレビューより:「ナンビクワラという原住民、そして原住民の生活を保護している団体FUNAI(国立インディオ基金)について大変興味深く読むことができる。」
p.88
[ナンビクワラ族の場合] 月や年の観念はなく、雨が一つとか二つという言い方はするが、数は三までであとは「たくさん」になるので、四年以上の年は数えられない。もちろんいま生きている大人の年齢は一切わからない。墓はなく、人が死ぬと住んでいた小屋の地面に埋め、小屋を焼いて別のところに移る。だから祖先の観念がないし、何代前というように、過去に遡って時をたどる手だてもない。
p.117
インディオは法的には未成年とされ、ブラジル市民権をもっていない。選挙権がなく、公職にもつけない代り、税金は免除、ブラジル市民には禁止されている狩猟もでき、罪を犯しても未成年犯罪として寛大に扱われる。いったん農場として開発された土地でもインディオからの申し立てが認められれば、国費で買い戻してくれる。病人は各地にある「インディオの家」に運ばれ、無料で治療をうけられる。
p.128
FUNAIに働く職員がまた、みな善意にみちた献身的な人たちだ。 [〜中略〜] 彼らがいわゆるお役目でうわべを繕ってつとめているのでなく、心底インディオのために良かれと願って働いているのだということを感じさせられた。 [〜中略〜] 聖職者にも似た禁欲、献身ぶりだ。
先住民の保護活動を続ける組織「フナイ(FUNAI)」は、いつまでもイゾラドたちが、その暮らしを続けていけるとは考えてはいない。
保護されている先住民たちの中には、外部の文明に接触し、外部基準の欲に冒され、洋服やテレビを入手しはじめているものがいる。隔離されることをやめて、外部の欲望ミームにしっぽを振ってしまうと、外部の基準では、彼らは最下層の薄幸におとしいれられてしまうのに。そのことを本人達はおそらく理解はしていない。それでも、外部からの「不幸の世界にようこそシグナル」は確実にイゾラドたちを侵犯していく。
「フナイ(FUNAI)」は、今のイゾラドたちが、やがて死に絶えるか、もしくは自発的に外部の文化に墜ちてしまうかしつくすまで、活動を続けられることを希望している。
究極の異文化福祉。
※ 自発的にではなく、外部からの侵犯で文化が壊された悲劇の話
「フナイ(FUNAI)」の人々は、いわゆる「現代」の暮らしが、イゾラドたちの暮らしより幸福面で劣っている可能性をきっちり踏まえている。
ヒトが究極的に求めているものは幸福ではないのか。
幸福が、確実に得られる場所はどこか、知っているかい?

2008/05 【日本語記事】EICネット[アマゾンの森を残すためにできることは?]
例えばこんな部族最後の生き残りの話はどうだろう:

【その後流れた記事の追記】
2008/06 BBC News Peru to protect isolated tribes
ペルーは、先住民部族を保護するために隔離した
2008/06 National Geographic "Uncontacted" Amazon Tribe Actually Known for Decades
何十年も前からおなじみだった「未開の」アマゾン部族
先日公開された映像のイゾラドたちは、数十年前から、今もずっと外部から見守られているんです
覆面のやつらが保護区のアマゾン原住民を銃撃したぞ!
見ろこの証拠ビデオを
2008/06 National Geographic Amazon Tribe Attacked by Masked Gunners
2008/10 National Geographic "Uncontacted" Tribes Fled Peru Logging, Arrows Suggest
部族は、ペルー伐採を避けた
僻地の西ブラジルで見つかった矢と放棄されたキャンプは、違法な伐採者の侵略を逃れるためにペルーから逃げてきたアマゾン隔離部族の新鮮な証拠である
イゾラドとひきこもりをごっちゃにしたらあかん。


![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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