これもイロモノかな。
ジャーナリストが、人間の死体についていろいろな主題を設定しながら取材しまとめた一冊。

「死体はみんな生きている」
メアリー・ローチ著; 日本放送出版協会 2005/01
原書:2003;Stiff
・研究用におのれの死体をささげる献体。
・検死。 野ざらしの腐敗死体。
・死化粧。 エンバーミング。
死体のまなこを閉じさせるトゲトゲコンタクト。
・死体を使った人体実験(死体実験?)。交通事故実験。
軍での被弾実験材料としての死体。
・イエスキリストの磔(十字架はりつけ)方法検証。
・脳死。 頭部移植。
・薬の材料としての死体。 人肉食。
・プラスティネーション。 云々・・・・・
しかしこの中、読んでいて一番困ったのは・・・
... 以下つづき...

脳死の体だから痛みは感じない
との旨やってしまっている。
私が知る限りでは、脳死体は切り裂くなどの痛みを与えると、不随意反射で苦しみのたうち回ってまともに手術(臓器摘出)ができないので、麻酔をかける。
脳死であっても、切り開くときには麻酔をかけないと暴れ回るはず。
つまり、著者は「麻酔をかけて臓器を摘出している」ということを知らずにレポートしているということになる。
問題を把握せずに表面だけを見聞してOKにしている。 浅い。
で、一事が万事、いろいろルポをして面白い主題を並べてはいるが、著者は科学的な記述をしようと努めてはいない。ただ興味本位で首つっこんでるだけ。
社会的問題、倫理的問題にはほとんど興味はないようで、ただただブンヤがエグめののぞき趣味を発揮して体裁良くまとめてみました、みたいな。
サブカルのぞき趣味的な御仁にはオススメ。


欧米での脳死カンチガイについては
2005/05
「死」についての研究は
2004/02
「死」に関する関連書リストも末尾に
2005/01

![[ EP: 科学に佇む心と身体 ]](http://homepage1.nifty.com/NewSphere/transparent.gif)







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