看板はいつものアシュリー@プロジェリア。
流し見しながら、手元の資料をひっくり返す。

●子供ができると、賢くなるのは母さんだけではありません。
●ママ脳についてはこの本とか

『なぜ女は出産すると賢くなるのか 女脳と母性の科学』
キャサリン・エリソン著
ソフトバンクパブリッシング 2005/07
(原書2005/ THE MOMMY BRAIN、ママ脳:ぼくら人類をお利口さんにした母性)
言説の是非はともかく、少子化対策のハイプに便利そうではある
これをもってして単純に「母性は」とかやってしまうと、かなりヒンシュクなことになってしまう。「母性」というものが実在するのか、もしくは指す対象が間違っているのか、論争はいろいろあるし、そのへんは番組はあっさりスルーしていたというか、ごく浅い恣意的な編集だった。
●言及されていたオキシトシンについてはこちら
ここ数年、番組でオキシトシンを取りあげるのが流行っているようで、放送があるたんびにこのページはかなりのヒット数をいただく。
●出産前と出産後でメスのネズミの脳がこう違う、と紹介される。
でも人間でどう違っているのかという点は、スルーされていたような気がする。(大量のマグロの血合いを揚げながらだったのできちんと視聴できていない)
基本的なところで、ネズミは人間ではない。もちろん、ネズミの結果を人間にあてはめうることもあるが、全然あてはめられないこともある。ヒトメスの脳ではロードシスは見られないもんね。

※ ロードシス :交尾刺激によってメスネズミの身体が特定のポーズで強ばってしまう現象
言わずもがなの話なのだけれど、一応、母性にまつわるややこしさの流れとして、注記したくなる。
... 以下精子バンクやアシュリーの聖性について...



『ジーニアス・ファクトリー:「ノーベル賞受賞者精子バンク」の奇妙な物語』 デイヴィッド・プロッツ著 早川書房(2005/07)
『ノーベル賞受賞者の精子バンク 天才の遺伝子は天才を生んだか』 ハヤカワ文庫 NF デイヴィッド・プロッツ (著) 早川書房 (2007/11) (2005年刊「ジーニアス・ファクトリー」の改題文庫化)
●”繁殖に男は要らない”関係の記事
●そういえば、お隣の中国からは、あいかわらず暴走ぎみの記事が流れてきていたりするのですが
2008/01 【日本語記事】Record China
国家的遺伝子バンク? ハードルの劉翔、NBA姚明らのDNAを採集!用途は? 中国
遺伝子バンクには24万件以上の遺伝情報が保管されており、遺伝子技術を利用して卓越したスポーツ選手を作り出すことも夢ではなくなる
これは精子バンクの話ではないのだけれど、精子バンクの状況も似たようなものではないかと思われ。
ん? 中国には精子バンクはまだないのかな。どうだっけ。誰か知ってる?
●精子提供者の匿名性剥奪問題
イギリスでは精子提供者の名前を公表する(!)という法律ができた関係で、精子を提供してくれる人材が激減してたいへんだ、などいろいろもめていた。そのうち気が向いたら「精子提供者の匿名性」関係の記事を拾い集めてコーナーを作っておこうか、
●IQが高ければ幸せになると言うのはガセ
「頭がいい=幸福」。この誤解というか、神話というか、妄想は、根深いよね〜。


●足先が割れている聖なる娘のワドマ族
学者の名はデニス・フィリヨン? なんだっけ? すごい訛りだったね。
これは、あられもない言い方をすれば、指の発達が欠損する遺伝障害だよね。
ヒトで多く見られる指欠損は、手の中指がないケースで、中指がないぶんぱっくり割れた掌(てのひら)は、本人的にはかえって物を持つときとかぱっくり割れているほうが便利だったりするので手袋は邪魔、という話をうかがったことがある。
ワドマの娘は足の人差し指が欠損していたのかな。(視聴が食器を洗いながらだった)
特殊な徴(しるし)を持つ者は、特殊なポジションに置かれる。
人心に障る徴を持つ者は、ヒトの感情を動かしてしまうモノは、特殊なポジションに置かれる。
特殊な足に恵まれたワドマの娘は、地元で聖なるシャーマンのポジションに祀られている。という番組の作り。
きっちり見ていなかったが、好感度は高めだと見ていいのかな。
{秘境では同族間の婚姻で血が濃くなり遺伝子障害が顕在化しやすい}などというみなしはあった? 全体に地元の物語を尊重する形でやわらかくまとめられていたのかな。
現地に於いて適応的な物語をそのままに保護する、という点から見れば、それなりの効果はあるのか。
サイエンスミステリーの特番シリーズもこれで6回目なのか。
初期から比べると、かなりマイルドな編集、だったような気がする。
科学という無粋さの分をわきまえるというか。
と考えると、冒頭の「ママ脳」の扱い方は、ちょっとイマイチだったかな。流れの中で科学が無粋っぽいよけいな部分になってしまっている。

特殊な徴と聖性。
プロジェリアのアシュリーも、聖なる娘だ。
アシュリーをかわいそうだと、思うな。 (否定命令形)

『アシュリー 〜All About Ashley〜』
アシュリー・ヘギ (著)
扶桑社 (2006/02/14) .
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