[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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麻酔の裏方・裏話

カテゴリ[科学に佇む2005年] 2005/06/03
 麻酔ってのはありがたいもんだと思います。
 ちょっと歯石を掃除するだけでも表面だけ麻酔だよっつって何か歯ぐきに塗られたり。
 (今日は歯医者で差し歯の入れ直し)

 きょうび、とても発展して技術も深めている麻酔。
 麻酔科の先生は…医者? 技術者?
 かの有名な→ スミルノフ先生(このリンクは麻酔科医の裏話) も麻酔科の先生でいらっしゃる。
 縁の下の力持ちというか、ふだんは直接わてら患者を診断して下さる役どころではないのだけれど、大変お世話になっておりますというか、いまどき麻酔の技術がなかったらどんな手術も現場もマジ大変っしょや。lift

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「病気のない世界 医療は人類を救えるか」

 W.B.シュワルツ著 学樹書院 2002/07

 原書:1999/Life without Disease



 この中に”麻酔の歴史”が登場するんですが。

....以下つづき....

〓〓〓 EP 〓〓〓

「病気のない世界」p.25
 一九五〇年の麻酔医は、計器を持たないパイロットのようなものだった。うまくいくかどうかは運次第。手術中に生命の徴候を監視したり、麻酔の量を調節して投与したりする機械などは存在せず、麻酔医は、直観と、自分の観察眼を頼る以外になかった。


 わはは。こわっ!
 さじ加減ひとつ気のきかせ方ひとつで、麻酔がうまく効かないならまだしも、全身麻酔のまま死亡昇天もしくは重度の後遺症を残すこともよくあったわけですね。ohyo
 なにせ麻酔の効き具合を確認する手段が血圧と心拍数だけだった(!!)てなもんですから。
 痛みに苦しみのたうって手術を失敗させるか、死んでもいいから全身麻酔をしてもらうか。
 当時、患者や医者は全身麻酔をどうみなしていたのか、そのあたりもぜひ知りたいところ。…言及なく残念。

 1950年代以降、全身麻酔は飛躍的に進歩した。(p.24)
 …うちのおやじさんはたしか1950年代か1960年代に手術を受けていたんだが、うむ、麻酔のギャンブルに生き残ってきた一人だったんですな。

「病気のない世界」p.26
 一九七〇年になると、全身麻酔も二十年前に比べてはるかにコントロールされ、安全なものになった。化学薬品や電子機器の発達により、麻酔医は患者の呼吸、血液成分、心拍などについての信頼できるデータを、即座に、かつ継続的に知ることができるようになった。


 近代のたまもの、各種専用マシンで生体情報がバシバシモニターできるようになった。
 21世紀に至っては、「二酸化炭素センサーで、ひと息ごとの二酸化炭素濃度が正確にわかる」(p.28)ようにまでなるなど、それこそ患者の命はマシンによって多角的&懇切丁寧にチェックできる・されるようになった。ワイアド。プラグド。つかのまであれサイボーグ。
 新技術の恩恵があってこそ、改善される快癒率。

 そういえば、1960年代に放映されていた『インターン』という海外ドラマ、うちに録画があるけどそこに登場する最新式のペースメーカーが靴箱サイズで(!)。
 医療の進展…医療技術?の進展はすさまじく。
 進展に追いつけていないのが医療免許制度? 免許は更新制でないと…新しい知識を仕入れてくれよという奨励がないと…
 (どんなに医療技術が進展しても、衆生の「欲」はそれをしのぎ続けるわけだが…)

「病気のない世界」p.29
アメリカ麻酔学会の報告によると、麻酔に関わる過失による死亡率は、この十年で九十五パーセント減少した。一万回に一、二例だったのが、現在では20万件から30万件に一例となっている。


 日本の数値はどうなんだろうか。
 麻酔での事故率変遷は、どこかに数値挙がっているだろうか。

ネット 「麻酔のはなし」 (公立松任石川中央病院 小林宏充)
日本麻酔科学会が行った、麻酔の安全性についての大規模な調査結果があります。1994年から1998年までの5年間に、全国の麻酔科医師が常勤で勤務している病院を対象に行った調査です。手術を受けた約236万人の患者さんのうち、麻酔が原因で死亡したと考えられる症例は8例ありました。おおよそ30万人に1人の患者さんが麻酔が原因で亡くなられたことになります。この数は、麻酔は絶対安全と言うわけにはいきませんが、飛行機に乗るより少し危険だけれども、ドライブよりは安全ということになります。


 アメリカとほぼ同様の数値ですね。

キルト

 ウェブ上で麻酔の歴史を見てみると、古代エジプトがどうの、19世紀に初めてがどうのばかりで、麻酔の近代史はあまり見つからないなぁ。近代史のほうがぎょっとする話もリアルな記録もいろいろあるだろうに… 麻酔は現場だけでなく衆目を集める度合いも裏方?

ネット 鹿児島大学医学部麻酔学科  上村裕一
麻酔科医は麻酔を行うだけでなく、周術期の全身管理、蘇生に携わらなければならず、その意味で麻酔科だけではなく、麻酔科・蘇生科であるのです。従って麻酔科・蘇生科の医師は麻酔だけでなく全身管理の専門家であり、集中治療や救急医療で重要な役割を担っています。


 おおっ「麻酔からさます」のも技のうちなんですね。

 日々慢性的な痛みに苦しむ患者さんも麻酔の先生は診て下さる。

ネット 鹿児島大学医学部麻酔学科  上村裕一
日本全国で麻酔科医は不足しています。現在日本で麻酔を専門として勤務している医師は5000名程度ですが、麻酔科医以外による麻酔がまだ全体の半分以上です。


 日々更新され進歩していく麻酔技術を把握してくれている専門家がいるかいないか。
 重要な職だと思うんだけれど、人気がないのか軽んじられているのか…
  → スミルノフ先生のとこのリアル

ネット 麻酔についてDr. YASUの麻酔塾
 「麻酔塾」とな。
 こちらけっこう面白く勉強になります。
 ”1996/8/24〜”だそうですので、私と同じころからウェブサイトなさっている老舗さんですね。
  麻酔科医の不足の問題 についての資料も少し。
 あ、 麻酔ブログ も発見。マークマーク。

●お。先月出たのかな、 『麻酔科学のルーツ』という書籍(労作)。
 機会がありしだいチェックしてみよう。
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「麻酔科学のルーツ」

 松木明知著 克誠堂出版(2005/05)




メタル

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