[ EP: 科学に佇む心と身体 ]

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催事情報、みなさんお知らせありがとうございます。

8月にうちにいた本 その1

カテゴリ[科学に佇む2009年] 2009/11/04
◆神はなぜいるのか?
 『神はなぜいるのか?』
 叢書コムニス
 パスカル・ボイヤー著
 エヌティティ出版 (2008/03)
 原書=Religion Explained 2001年


 なぜ7年もたってから邦訳を出すか。
 著者の見解が広汎な分野であたりまえに受容され広がる中、その間にも日本では旧態然としたハレ・ケガレの民俗学だの、宗教はテロやるからすべてつぶすべきだだの、学際の風通しがよどみきってるじゃないか!
 てめぇらこの本にある程度の論くらいデフォで把握しとけや
 今頃この本に感心しているような日本の現場なんかぶちこわしちまえ!damn

EP 〓〓〓

 まー、あれやこれや立て込んでいて、発信はできていないのに本だけは読んでいたりして、「積ん読(つんどく)」ならぬ「積ん感想」てんこもり状態。今回も3ヶ月遅れかよ。全然読んだ本とか紹介できていないわけですが・・・tang
 8月にチェックした本は19冊。その中から少し。

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◆心はなぜ不自由なのか
 『心はなぜ不自由なのか』
PHP新書
 浜田 寿美男著
 PHP研究所 (2009/1/16)


 冤罪事件や自閉症、無実の自白の問題、障害者の問題、視点の問題・・・。
 著者がこれまでに携わってきた大事なお話の数々を、やさしくわかりやすくコンパクトに語ってくれている。重要な旧著群への入口として、入門者に最適。

EP 〓〓〓

◆神経経済学入門
 『神経経済学入門 不確実な状況で脳はどう意思決定するのか』
 ポール・W.グリムシャー著
 生産性出版 (2008/07)


 経済学とは、すなわち生物の科学なのであり、生物が行う選択や決断の機序を理解するには、神経経済学の科学が必要。
 しかり、至言。
 それはそれとして、この本、・・・邦訳を出す必要はあったのか?
 内容は研究者向けであり入門じゃないし(入門じゃなく一科学者の「ことはじめ」、市井の経済生活には参考にはならない)、このレベルを必要とする人間は、ふつう原書をあたったほうが早いんじゃないかと思われ。

EP 〓〓〓

◆身体の病と心理臨床 
 『身体の病と心理臨床 遺伝子の次元から考える』
 京大心理臨床シリーズ8
 伊藤 良子、大山 泰宏、角野 善宏 編
 創元社 (2009/3/19)


 たくさんの短いエッセイ。とても散漫で緩い印象。
 この本は要するに「伊藤良子教授退官記念」なのだそうで、つまり「記念の寄せ書きかよ」!achar2
 もうちょっとじっくり踏み込んで読ませる仕様になっていれば・・・大仰な副題の割には、遺伝子がらみは末尾第4章で少しっきり。

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◆色彩 色材の文化史
 『色彩 色材の文化史』
 フランソワ・ドラマール (著), ベルナール・ギノー (著)
 創元社 (2007/02)


 カラーページ豊富で、見た目にたいへんリッチなご本。
 大昔の石器時代に始まって、貿易が発達し多種多様な画材が花開く中世、そして「着色された物体」だらけの中で暮らすハメになっている我々の現代まで。さまざまなトリビアをまじえて、長大な歴史世界を駆け足で駆け抜ける。
 「色学」知識がなくても、初心者でも興味深く拝読できる仕様になっています。
【これまでに無かった色があふれる時代】
 従前の赤・黄・青三原色保守的な色相世界が、テクノ時代あたりから、暗色マゼンタ、ビビッドな青緑、濃い藤色、サーモンピンクなどの新色相が怒涛に流行った・・この頃、染色技術や色材で何か展開があったのかな?
  → 『 色彩の歴史を俯瞰:色材の文化史が鮮やかだ! 』


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◆コーラン◆コーラン◆井筒俊彦著作集 8 コーランを読む

 『コーラン 中』 岩波文庫 井筒 俊彦 (翻訳) 岩波書店
 これは目を通しておいて損はない。「教典」の中でもかなりダイナミックで面白い部類に入るぞ

 『コーラン 下』 岩波文庫 井筒 俊彦 (翻訳)  岩波書店; 改版版 (1958/06)
 うわつらに幻惑されず時代性(当時の世界観)を深く考慮に入れた上で、「どのような社会的機能を醸成するよう指示されているのか」をしっかり読み解くべし。「井筒俊彦著作集8 コーランを読む」も併読おすすめ!

 「井筒俊彦著作集 8 コーランを読む」井筒 俊彦 (著) 中央公論社 (1991/12/20)
 岩波書店の井筒版コーランをお読みになられた方には、併読マストアイテムですな。
 異文化異時代に対する、包摂力や跳躍力に欠ける初心者たちにもわかりやすく、コーランというテキストの深みを説いて下さる。当時最先端の言語学を援用しながら、謡と分析と誠意がほとばしる熱い講演集。

 → 『 イスラームの共存システムとベーシックインカム?』

EP 〓〓〓

◆ウェブはバカと暇人のもの
 『ウェブはバカと暇人のもの』
 中川淳一郎
 光文社 (2009/4/17)


 Niftyサーブの頃から・・・いまさら。
 しかし愚衆の愚行をかくも顕在化させる構造/アーキテクチャは、誰にとって有益なのか。
 設計者は単に人心操作が下手くそなだけなのか、もしくは下層民の鬱憤はけ口として有用であるからこそ放置&供給なさっている必要悪機能なのかといぶかりたくもなる。

メタル



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21世紀壮年、脳梗塞の旅 その5(100時間経過)

カテゴリ[科学に佇む2009年] 2009/11/02
受難後4日目

10月31日 午後


●ご本人の某記念日なので、デパートで「食えそうなお菓子」を見つくろって持っていく。
 ちいさな「ずんだもち」。
 それと 北菓楼の「ピスコット」。しけって根性のあるシュークリームみたいなナニカ。

 しかし、この北菓楼の「ピスコット」、患者も自分もなんとかおいしくいただいたけれど、うまいのはうまいんだけど、むちゃむちゃ食いづらかった。achar 「もちもちの皮をちぎって、中のクリームを付けてお召し上がり・・・」 手ぇべったべた! そういう食い方を強いるより、クリーム入りのカップと別添えの小切りの焼き菓子をつけてくれるほうが、なんぼかインデナイカおい。

●ちょっと本人、楽天的すぎる見解を放つことがあるので少々びびる。
 「家帰ったらケンケンで2階を上がり降りする」とか言い出すし。
 てめ、健常者でも昇降がおっかなく感じるウチの階段なめんなよ!

●失語症のすべてがわかる本
●3年前拝読して、たいへん勉強になった失語症の本を、図書館から借りて病室に置いてきた。
 → 『失語症のすべてがわかる本』
 テキカク。 わかりやすい。 絵がたいへんストレートで適切。 必要十分。
 本人も、この本はイイ、と喜んでいた。

 しかし、まさか実際にこの本にお世話になるトワ。mmm
 まあ、みなさんも万一のことを考えて、いろんな「非常事態」の入門書を読んでおいて下さい。


EP 〓〓〓

この箇所へのリンク【rt-PA】

●右画
 初日に少し言及した「新薬」rt-PAについて記しておく。
 数年前、「脳梗塞発症後、3時間以内に投与すると、血栓を溶かす効果を発揮する」
   【rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法】(血栓溶解療法)
が、全国の「10カ所の病院」でだけ、治療に使うことができるよう解禁になった。その際、「その病院に運ばれるか否かで生死の運命が分かれてしまう!!」という問題の立て方で某報道番組が特集をした。それを見た記憶が自分には強く残っていた。(脳梗塞旦那もいっしょに見ていたはずなんだが、本人は完全に忘れている)
 全国10カ所だけ、の状態は2005年から去年2008年までだったらしい。
 その後は、その3年の間に蓄積されたデータを元に、多くの病院で使用されるようになっている、のかな。
 
 うーん、検索で出てくる書類の中には、問題の箇所が主幹動脈の場合にはrt-PAよりは局所線溶療法のほうがインデナイカイと指摘しているものもある。
 まあ、いまさらこの段階になって後悔してもしかたないのだが、rt-PA施療の際に「rt-PAをする・しない、以外のほかの選択肢」は紹介されなかったし、ま、いまさらどうこう言ってもあの火急の状況下では、しかたない、しかたない。

EP 〓〓〓

この箇所へのリンク【顔面用の神経】

●右画
●前回言及した 「顔面神経と、脳・中枢からの経路の関係が、ふしぎ〜ぃ」については、 @shokou5 さんや @Satoyo314 さんからご教示いただきました。
 顔の上半分と下半分とかで、いろいろ神経の経路が違っているのだそうです。へぇ〜へぇ〜へぇ〜

●で、本人は、顔の右下半分が、舌の右半分含めて、自力では動かせない麻痺状態にある。
 食事をするときも、鏡とにらめっこしながらこぼさないように奮闘しているらしい。

 それでも、面白いことに、はたから見ていると、
  しゃべる、食べる、愛想笑いをする
ときには右の口角はろくに動かないのに、ni
  マジウケして笑う
ときには、きれいな笑顔で右の口角が上がる!ahyahya

 これはなんだろう!?
 口角を上げる筋肉は、頬の下半分ではなく顔の上部から来ているから?
 いや、それだったら「愛想笑い」でも口角が上がりそうなもんだ。
 これは・・・随意筋と不随意筋の違い?

 顔面の不随意筋ってあるのか。あるよな、そういえば。
 表情研究の大家 ポール・エクマン などは、かねてより「表情の随意運動/不随意運動をチェックするだけで、ウソをついているかどうかを判別できる」と指摘している。
 純粋に感情によって衝動的に動く表情筋と、感情表情っぽく顔の筋肉を動かしてわざと作る表情は、全く同じにはできないのだと。

 そうか。 自分は、その随意/不随意の劇的な現れを、旦那の顔の右半分に見ているのか。

... 以下つづき...
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21世紀壮年、脳梗塞の旅 その4(30日)

カテゴリ[科学に佇む2009年] 2009/10/31
 受難後3日目=72時間経過。

10月30日 午後


●携帯電話の使い方がよくわかっていない自分だった。
 すみません、うまく電話に出られなくて。

●出かける前にミカンの缶詰少しと生卵一個を食って、病院に着いてからはカロリーメイトのアップル味ゼリーを食う。
 ゼリーうまー。

●旦那のたたずまいはかなーり平常時に近いものになっている。
 言葉もけっこう出やすいというか、出やすい単語を探り当てて、それを手がかりに試行錯誤している感じ。

●右画
●夕方のリハビリで、あっさり「杖(という名の脚立/きゃたつのような器具)」を使って立位歩行移動達成。(介助されながらゆっっっくり)
 その姿を見て、見舞いにいらしていた社長さん感動。
 いや、たしかにたった3日のことではあれど、ものすごーーーい長い間、立つことができなかった男、というような強い印象が形成されていたので、あの立ち姿はインパクト大。
 ただ立った、それだけのことが大きなインパクトになるほど、この3日間は、深く「歩けない!立てない!」予測が各人の心象風景をガシガシ穿って傷をつけていた

●とはいえ、道は長い。
 まだまだ独りではできないことが多すぎる。
 現状は排泄が無理。これ大きいよなー。
 麻痺側の右手は完全に幽体離脱しているし。これなー。どうにもなー。

×: 排泄 入浴 物の運搬(右手麻痺で、左手は移動作業にかかりきり)
△: しゃべり 筆記
○: 視覚 聴覚

●しゃべりは、昔からど忘れが多い人だったので、たいした違和感はない w
 というか、はるか昔から、そのあたりの血管がもともと細かったのではないかと思われ。
 記憶力も、ふだんから「同一人物が二人いるんじゃないか」と思うほど健忘っぽかったので無問題。w

●物の運搬が困難ってのはしんどいな。例えばヤカンに水を入れて運ぶ、とか・・・
 なんか工夫すればどうにかなるのかな。

... 以下つづき...
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21世紀壮年、脳梗塞の旅 その3(29日)

カテゴリ[科学に佇む2009年] 2009/10/30
 さあ、脳梗塞発症後48時間すぎたよ。ニック・ノルティの48時間よりも体感的に濃いかも。
 えーと、なんだかんだとっちらかっていて、リンクとかミスっているところあったりするけれど、なんか変なとこあったら教えてね。

10月29日 午後


●お昼 http://twitpic.com/ncsi8 - #KASI konsyu hatu no matomona mesi now
   (訳=今週初の、まともなメシなう)

●結局自分、↑ 昼のカロリーメイトは一本くらいしか食えなかった。その上気持ち悪くなったり。
 ふだんなら好物だから4本軽くペロリ食えるのに。

【発症後50時間経過】

●んとねー、今日、【脳梗塞の旦那】は自分で座って、自分で麻痺半身をマッサージしてたよー。「肉体関係」のお仕事の人なので、筋肉の強さがハンパないのでなんか普通よりけっこうイケるみたいー。kira
 それだけでぼくちゃん今日幸せー みんなありがとー。(躁病w)

●人間、土壇場では筋力が大事だという事実を痛感させられた。
 半身麻痺でも、軽々と麻痺側含む上半身を片腕で持ち上げている。うーん、リアルバイオレンスジャックの世界じゃんー。
 みんな、身体鍛えとこっ!!lift

●ぶるリラ
●ハンディマッサージャーの 「ぶるリラDog(ドッグ)」 を病室に持っていってみたら、けっこう看護師さん含め、評判良かった。
 まさに理学療法で 「ぶるリラDog」 みたいな振動のマッサージを患部に施してたりするんだそうな。
 で、旦那は自力で半身起こして、自分で麻痺部分に 「ぶるリラDog」 を当ててマッサージしている。ラッキーでないかい。

●歩行訓練などのために何か履き物が必要だということで、旦那に「バレエシューズ」を買い与える。
 しかし最初、看護師さんに「スリッパが必要ですね、バレエシューズがあれば最適ですが」と言われて「へ!? バレエシューズって、あのトウシューズのこと!?」とaramaになったのだが、よく話を聞けば、なんのことはない、いわゆる「学校の上履き」のことをバレエシューズと呼んでらっしゃるだけだった。
 なんでまた。tang
 とりあえず病院の売店で、27cmという巨大な「学校の上履き」を買ってきた。明日マジックで名前を書いてあげよう。何年何組にしようかな。

... 以下つづき...
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科学な新刊リスト

カテゴリ[新刊&洋書(暫定エントリ)] 2009/10/30
ご紹介、遅れぎみです。

◆新刊◆新刊◆新刊◆新刊
 『自然と共生するメコンデルタ』 日本地理学会『海外地域研究叢書』 春山 成子著  古今書院 (2009/10)
 『海の外来生物 人間によって撹乱された地球の海』 日本プランクトン学会、日本ベントス学会編  東海大学出版会 (2009/10)
 『ヒューマンエラーは裁けるか 安全で公正な文化を築くには』 シドニー・デッカー著 東京大学出版会 (2009/10/29)
 『天皇陛下科学を語る』 朝日新聞出版編 朝日新聞出版 (2009/10/20)

◆新刊◆新刊◆新刊◆新刊
 『細胞発見物語 その驚くべき構造の解明からiPS細胞まで』 ブルーバックス 山科 正平著 講談社 (2009/10/21)
 『脳卒中になったその日から開く本』 病後・手術後のすごし方シリーズ 中山 博文著 保健同人社 (2009/10/20)
 『驚異!視覚トリックの世界』 奇跡体験!アンビリバボーpresents 鈴木 光太郎監修 扶桑社 (2009/10/15)
 『謎解き・人間行動の不思議 感覚・知覚からコミュニケーションまで』 ブルーバックス 北原 義典著 講談社 (2009/10/21)

 → さらに医療や科学の新刊50点・・・



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筆者:雨崎良未
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